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演舞、音楽、衣装など、彩り豊かな夏の風物詩。

令和7年(2025年)8月15日号

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8月23日・24日に開催される「原宿表参道元氣祭スーパーよさこい」の運営に携わるお二人に、お祭りの魅力や見どころについて伺いました。

松井さん「自由でパワフルな「スーパーよさこい」の魅力を現地で体感してください!」
商店街振興組合原宿表参道欅会 相談役 松井誠一(まついせいいち)さん
井上さん「都会の真ん中で伝統的なお祭りをぜひ、楽しんでください。」
「原宿表参道元氣祭スーパーよさこい」公認スタッフ集団「ぴりここ」代表 井上 昇(いのうえ のぼる)さん

「スーパーよさこい」は常に進化し続ける夏の伝統行事

自己紹介をお願いします。

松井:商店街振興組合原宿表参道欅(けやき)会(以下「原宿表参道欅会」)の松井誠一です。「原宿表参道元氣祭スーパーよさこい」(以下「スーパーよさこい」)を主催する原宿表参道欅会の理事長を平成18(2006)年から18年間務め、現在は相談役としてイベントの運営などに携わっています。また、「スーパーよさこい」を立ち上げた平成13(2001)年には、副実行委員長を務めていました。
井上:「スーパーよさこい」公認の進行スタッフ集団「ぴりここ」代表の井上昇です。「ぴりここ」は、スタッフ全員がよさこいの踊り子経験者で構成されている団体で、「スーパーよさこい」を盛り上げるとともに、滞りなく開催されるように運営や進行などをサポートしています。私自身も学生時代から15年ほど、踊り子として活動していました。

「スーパーよさこい」の起源である「よさこい祭り」とは、どのようなお祭りなのでしょうか?

松井:戦後の不況の中、昭和29(1954)年に経済復興や地域おこしのため、高知県高知市で誕生したお祭りです。鳴子(なるこ)(注)を鳴らしながら前に踊り歩き、楽曲の一節に「よさこい鳴子踊り」を使用するというルールのもと、チームごとに踊りを披露します。自由度が高く、アレンジの幅が広いことから、全国に広がり、それぞれの地域に根付いた形で開催されています。
井上:最大の特徴であり、また魅力でもあるのが、新しいものを取り入れることで、常に進化している点だと思います。例えば、踊りに使用される楽曲は、当初は日本舞踊がベースだったそうですが、現在は激しくギターを弾くような曲や、ダンスミュージックを取り入れた曲を採用するなど、各チームの個性が存分に発揮された楽曲が使用されています。衣装も、昔ながらの法被(はっぴ)や浴衣に加えて、各チームがさまざまなアレンジをしていて、とても華やかで、演舞に華を添えています。「心が躍るものなら何でもあり」という、高知らしい自由で活気にあふれたお祭りだと思います。
(注)よさこいを踊る際、手に持って鳴らす楽器。起源は田畑にいるスズメなどを音で驚かせて追い払うための農具「すずめ脅し」。

原宿・表参道で「スーパーよさこい」が始まったきっかけを教えてください。

松井:複数の要因が重なり、日本経済が低迷していた2000年代初頭に、商店街振興組合として、まちに「元氣」を与えるようなイベントができないかと考えたのがきっかけです。アイデアを募ったところ、「よさこいを開催してはどうか」という案が上がり、「よさこい祭り」の元々の目的が私たちの目的と合致していたということもあり、開催することになりました。原宿・表参道は明治神宮の参道エリアでもあるため、「明治神宮奉納祭り」として開催し、開催前には本殿の前で踊りを奉納しています。最初の数年は手探りの状態でしたが、少しずつ規模を広げ、今年で23回目を迎えます。

「スーパーよさこい」の特徴を教えてください。

井上:「スーパーよさこい」は、全国各地で開催されているよさこいのお祭りの中でも、指折りの規模を誇るお祭りです。ステージで踊る形式と、パレードのように歩きながら踊る流し踊りの形式の二つの形で開催しています。今年のステージは、原宿口、神宮会館、代々木公園に2か所の計4か所に設置します。また流し踊りは、表参道アヴェニューと代々木公園ケヤキ並木の2か所で行います。
松井:多様な参加チームも特徴の一つです。東京だけでなく、北海道や高知県など日本各地から参加するチームや外国人で構成されたチームなど、今年は計106チームの約6,000人が参加予定です。

「スーパーよさこい」の楽しみ方は十人十色

おすすめの楽しみ方はありますか?

松井:私のおすすめは、流し踊りを沿道で見ることです。少しずつ音楽が大きくなって、踊り子たちが近づいてくるときの高揚感と、目の前を通過した後の少し寂しい気持ちは、見るたびにとても感慨深いものがあります。また、個性豊かな各チームのその年ごとの衣装や楽曲の違いなどを感じるのも楽しみの一つです。どのチームも毎年、創意工夫を凝らして趣向を変えていますが、その中に揺るぎないチームカラーのようなものを感じることができて興味深いです。来場者の中には、特定のチームのファンになり、チームの出番に合わせて会場をあちこち回って楽しむ人もいるようです。
井上:各チームの多彩な踊りを同じ場所にとどまって鑑賞したり、場所を移動しながらいろいろなチームとの出会いを楽しんだり、同時開催する「じまん市」で全国のおいしいものを食べたりと、自由にお祭りを満喫するのがおすすめです。また、原宿・表参道のようなファッショナブルな街で高知発祥の伝統的なお祭りが開催されているという、「文化の最先端と伝統が融合していること」を意識すると、お祭りをより楽しめるのではないかと思います。さらに、代々木公園のイベント広場では、鳴子の鳴らし方や踊りを習いながらよさこいを体験できますので、踊ってみたいという人はぜひ、参加してみてください。

参加する踊り子の皆さんの感想を教えてください。

井上:全国からたくさんのチームが参加するので、チームの垣根を越えた交流ができる貴重な機会になっているという声を多くいただきます。また、広々とした代々木公園で、休憩時間に他のチームの楽曲を聴いたり、屋台のごはんを食べたりと、ゆったり楽しめるのも大きな魅力だと感じていただけているようです。都会の真ん中で開催されているにもかかわらず、地元の人たちと交流できたことが良かったという感想をいただいたときは、地域に根付いたお祭りになったことを実感して、うれしかったですね。
松井:2日間にわたるお祭りの終盤に、チームの垣根を越えてよさこいを踊る「総踊り」というプログラムがあります。そのときの皆さんの様子や表情からも、このお祭りを心から楽しんでもらえていることが伝わってきます。

「スーパーよさこい」をきっかけに生まれた、新たなつながり

これまでの活動の中で、印象に残っている出来事はありますか?

松井:原宿外苑中学校では、授業によさこいを取り入れており、6年前から中学校内でチームをつくって「スーパーよさこい」に参加しています。また4月には、令和6(2024)年に渋谷区と高知市が観光・文化交流協定を締結したことをきっかけに、原宿外苑中学校の生徒が修学旅行で高知市を訪れました。その際、高知市の「上町よさこい鳴子連」や「大橋通り踊り子隊」の中学生と、お互いによさこいを披露しました。よさこいを通じて渋谷区と高知市の中学生が交流を深めることは、本当に素晴らしいことだと思いますし、こういった経験ができることを大変うらやましく思いました。

区民の皆さんにメッセージをお願いします。

井上:「スーパーよさこい」を目指して全国から集まる踊り子チームのすてきな演舞を、原宿・表参道という場所で観覧できることが、このお祭りの醍醐味(だいごみ)です。一度見れば、毎年行きたいと思っていただけるようなお祭りだと思いますので、まずは今年、遊びに来てください!
松井:暑い中開催されるお祭りではありますが、実際に見ていただければ、「スーパーよさこい」の素晴らしさが伝わると思います。また「じまん市」には、高知県の名物をはじめとするおいしい食べ物などもたくさんあります。ぜひ、一緒に楽しみましょう!

「渋谷のラジオ」で放送中!

松井さん、井上さんへのインタビューは8月19日・26日に「渋谷の星」で放送します。
渋谷のラジオ87.6MHz(外部サイト)

明治神宮奉納 原宿表参道元氣祭 スーパーよさこい

明治神宮奉納 原宿表参道元氣祭 スーパーよさこい2025のイベントタイトルロゴ

日程

8月23日(土曜日)10時~19時30分
8月24日(日曜日)10時~17時30分

場所

明治神宮、原宿表参道、代々木公園ほか
(注)代々木公園イベント広場では、ご当地グルメフェス「じまん市」も開催されます。
(注)8月24日11時~16時30分(予定)、一部区間で交通規制を行います。

問い合わせ

原宿表参道元氣祭スーパーよさこい事務局 電話:03-3406-5572 FAX:03-3406-0955
スーパーよさこいホームページ(外部サイト)

ステージでよさこいを披露する踊り子の皆さん
昨年の様子
沿道で流し踊りを披露する踊り子の皆さん
昨年の様子