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困った時、頼れる存在が身近にいることを伝えたい。

令和7年(2025年)3月15日号

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地域住民と同じ立場で相談に乗り、必要な支援を受けられるようにサポートする民生委員・児童委員の皆さんに、それぞれの担当地区で実施している取り組みについて伺いました。

大谷さん「子どもから大人まで、皆が笑顔になれる場所です。」
渋谷区民生委員・児童委員(本町地区) 大谷儀之(おおたによしゆき)さん
斎藤さん「地域の人同士の交流や、勉強会などを通して、さまざまな情報を共有しています。」
渋谷区民生委員・児童委員(千駄ヶ谷地区) 斎藤好子(さいとうよしこ)さん
細野さん「子どもたちの居場所をつくり、学校などとも連携して見守っています。」
渋谷区民生委員・児童委員(上原地区) 細野澄子(ほそのすみこ)さん

皆が安心して楽しく過ごせるように、地域でつながりをつくる取り組みを実施

自己紹介をお願いします。

大谷:本町地区担当の大谷儀之です。民生委員・児童委員(以下、委員)になって3年目になります。生まれ育った地域の役に立ちたいと思い、委員になりました。
斎藤:千駄ヶ谷地区担当の斎藤好子です。委員になって9年目で、子どもの学校のPTA活動をきっかけに、地域活動に取り組むようになりました。
細野:上原地区担当の細野澄子です。平成16年12月から主任児童委員を12年間務め、その後、委員になって今年で9年目になります。地域の子どもたちのお手伝いをしたいという気持ちから、活動を続けています。

地区ごとに実施している活動について教えてください。

大谷:本町地区では月に一度、「さくらサロン本町」を開催しています。生きがいや仲間づくりを目的とした、皆さんで楽しむ交流の場です。主に近隣の園児や地域の高齢者が集まり、皆で一緒に遊んでいます。園児の皆さんに昔ながらの歌を歌ってもらったり、高齢者の皆さんに工作をしたりしていただいています。季節感を取り入れた作品も作っていて、毎回、帰り際に皆さんが笑顔になっていることがとてもうれしいです。
斎藤:千駄ヶ谷地区では、「3あい倶楽部」を月に一度、開催しています。「3あい」は、「であい」「ふれあい」「かたりあい」が由来になっています。この取り組みの目的は名前のとおり、皆さんに毎日を楽しく過ごしていただくために、人と出会い、交流し、情報交換をすることです。地域のイベント情報から生活に関わることまで、さまざまな情報を共有したり、専門家をお呼びして勉強会を開催したりしています。子どもから高齢者まで、お住まいの地域を問わず、地域活動に興味のある人ならどなたでも参加することができます。特に、引っ越してきたばかりで地域のことが分からない人や近所に知り合いがいない人は、ぜひ、参加していただきたいです。
細野:上原地区では、渋谷の子どもたちの居場所づくりに取り組む地域活動「渋谷ファンイン」の一部である「上原ファンイン」を実施していて、活動を開始してから今年で25年目になります。私たちは先生や保護者とは違う、身近にいる大人という立場で、学校や家庭以外の居場所をつくり、見守っています。小中学校の授業がある期間、毎週水曜日と木曜日に実施しているのですが、2日続けて実施することで、子どもたちが連日同じ服を着ていないか、違和感がないかなどに注意して見守っています。もし気付いたことがあれば、地域の委員や学校と連携して対応することもあります。他にも月に一度、「ずっとも食堂」という子ども食堂を開催しています。

どんなに小さなことでも、困り事が解決につながるとうれしく思う

委員として活動する中で、やりがいを感じるのはどんなときでしょうか?

大谷:お悩みを相談いただくことがあるのですが、それに対して親身になって対応できたときにとてもやりがいを感じました。特に、私も持っていた悩みと同じお悩みについて相談をいただいたときに、とても共感できたんです。相手も安心して話してくださって、相談が終わった後は清々しい表情になられて、お話できて本当によかったと思いました。
細野:子どもたちが笑顔で「ありがとう」と言って帰っていく様子を見たときに、やりがいや幸せを感じます。他にも、地域の高齢者の皆さんに調査を行なったときに、私の顔を覚えてくださっていて、次にお会いした時に気軽に声を掛けていただいたときも、うれしく思いました。

活動する中で大変だったことや、課題を感じることはありますか?

斎藤:訪問調査をしたときや、地域の皆さんに直接お話を伺うために訪問したとき、なかなか顔を見てお話しすることができないケースが増えています。最近は特殊詐欺事件が多く、警察から「簡単に玄関のドアを開けてはいけない」という指導もあり、皆さんが訪問者に対して警戒心を持っていることが理由の一つです。それは対策として素晴らしいことですので、こちらも信用していただけるようにIDカードを見せたり、目的を詳しく説明したりして対応していますが、なかなか難しい課題だと思います。
大谷:委員の皆さんは、年齢層や職業、地域活動などへの参加頻度も異なりますので、委員全員と連携を取ることは難しい場合があります。このような課題がありながらも、支障なく活動を進めていくために、委員同士で積極的に情報共有を行なっています。

細野さんは委員として長く従事されている中で、就任時と現在とで活動に向き合う姿勢に変化はありますか?

細野:就任当初から、「自分でできる範囲で一生懸命取り組む」という思いで活動してきました。だからこそ、私生活と両立してここまで続けられたのだと思います。その点では、昔も今も変わりないですね。これからもこのスタンスで活動を続けていきたいです。

地域の交流が孤立を防ぐ

住民が住みやすいと感じる地域をつくるために必要なことは何だと思いますか?

斎藤:地域の交流だと思います。子育て中の人、一人暮らしの人、高齢者、子どもたち、地域の皆さんでつながりがあれば情報を共有できますし、見守りができます。最近は、隣に住んでいる人の名前も分からないケースが増えていますが、孤立を防ぐためにも、安全・安心な街づくりをしていくためにも、地域交流の場づくりを続けていきたいです。

今後の活動について、目標を教えてください。

細野:地域活動を少しでも長く続けていくことです。それは自分自身の健康と、地域のボランティアの皆さんのご協力があって、はじめて実現できることだと思っています。
斎藤:委員の活動について、もっと多くの人に知っていただけるように情報発信をすることです。地域の皆さんが何か困ったときに、一人で抱え込んでしまわないように、「身近な相談者」として考えていただけるようになりたいです。

最後に、区民の皆さんにメッセージをお願いします。

大谷:委員の活動を通して、多くの感動と、地域の皆さんとのつながりを得ることができました。引き続き、皆さんのお役に立ちたいと思いますので、応援をよろしくお願いします。
斎藤:地域のイベントに参加して、一人でも多くの友達をつくってみてください。もちろん、私たち委員も身近な友達になれたらいいなと思っています。そして何か困ったときには抱え込まずに、気軽に相談してください。
細野:区域ごとに担当の委員がいますので、身近な「御用聞きさん」と思って、どんなことでも構いませんのでお声掛けください。一緒に孤立を防ぐ街づくりをしていけたらと思います。

「渋谷のラジオ」で放送中!

大谷さん、斎藤さん、細野さんへのインタビューは3月18日・25日の「渋谷の星」で放送します。
渋谷のラジオ87.6MHz(外部サイト)

民生委員・児童委員とは

社会奉仕の精神をもって、地域社会の中でさまざまな問題を抱えている人の相談、助言、指導、調査にあたるとともに、区役所や児童相談所などの関係機関への協力活動を行なっています。現在、渋谷区民生委員・児童委員は、定数198人が7地区(恵比寿・渋谷・初台・本町・笹塚・千駄ヶ谷・上原)に分かれて活動しています。任期は3年で、現在の委員は7年11月30日をもって任期満了となります。現在、次期任期(7年12月1日~)の候補者を選出しています。

民生委員・児童委員の主な活動

  • 敬老金贈呈・高齢者実態調査
  • 各地区での協議会(連絡調整・情報共有)
  • 各学校への訪問・情報交換
  • 災害時要支援者の支援プラン作成
  • 巡回型福祉なんでも相談窓口

(注)区域担当の委員が分からない場合は、地域福祉課地域福祉推進係へ問い合わせてください。

問い合わせ

地域福祉課地域福祉推進係 電話:03-3463-1846 FAX:03-5458-4936

エプロンをつけた人たちのイラスト