
旅を通じて、まちとまち、人と人との交流を深めたい。
しぶや区ニュース令和8年(2026年)8月1日号
渋谷区と交流のある長野県茅野市の今井市長と、ちの観光まちづくり推進機構の朝倉理事長に、区民向けの茅野市宿泊サービス事業や茅野市の魅力について伺いました。


渋谷から約2時間。八ヶ岳の裾野に広がる高原のまち。
自己紹介をお願いします。
今井:長野県茅野市長の今井敦です。茅野市で生まれ育ち、地元で電器店を営みながら市議会議員を1期、県議会議員を3期務めました。平成31(2019)年に市長選挙に立候補し、現在2期目を務めています。
朝倉:一般社団法人ちの観光まちづくり推進機構理事長の朝倉祐一です。今から60年ほど前、開通して間もないビーナスライン(注1)沿線に父がガソリンスタンドを開業し、幼少期から観光の恩恵を受けて育ちました。その後、家業を継ぎましたが、商売とは別の形で地域に貢献したいという思いから、3年前より現職を務めています。
(注1) 茅野市の市街地から蓼科湖、白樺湖、車山高原、霧ヶ峰高原などの観光スポットを経て、松本市の美ヶ原高原へと至る、全長約75.2キロメートルの山岳ドライブルート
茅野市と渋谷区の関わりについて教えてください。
今井:令和6(2024)年10月に渋谷区と茅野市は「災害時相互応援協定(注2)」を締結しました。いざという時に助け合うためには、日頃から互いに行き来し、顔の見える関係を築いておくことが大切です。茅野市は渋谷区立小学校の宿泊学習を受け入れているほか、渋谷区内でのイベントブースの出展などを通じて、区民の皆さんとの交流を深めています。
(注2)正式名称は「渋谷区、甲府市及び茅野市災害時相互応援協定」で、甲州街道沿いに位置する3自治体で締結している
茅野市についてご紹介をお願いします。
今井:茅野市は八ヶ岳の裾野に広がる高原のまちです。「茅野」は「かやの」と読まれることが多いですが、正しくは「ちの」ですので、覚えていただけるとうれしいです。標高は市街地の762メートルから赤岳山頂の2,899メートルにわたり、白樺(しらかば)湖、蓼科(たてしな)湖、車山高原、八ヶ岳といった観光スポットを擁する高原リゾートです。セロリやブロッコリーをはじめとする高原野菜「蓼科野菜」の産地としても知られています。人口は約55,000人で、最近は県外からの移住者や二拠点居住者も増えています。市では現在「交流のまちづくり」に力を入れており、JR茅野駅周辺・蓼科湖周辺・白樺湖周辺の3カ所を拠点として、山とまち、人と人のつながりを深めていきたいと考えています。
観光地としての魅力を教えてください。
朝倉:茅野市の観光は「八ヶ岳」「蓼科」「車山・白樺湖」「まちなか・里山」と、大きく4つのエリアに分けられ、それぞれに多彩な魅力があります。「八ヶ岳エリア」ではロープウエーを使った手軽なハイキングから本格的な登山まで、さまざまな山の景色を存分に味わうことができます。「蓼科エリア」は由緒ある別荘地であるとともに、温泉地としても知られていて、映画監督の小津安二郎氏をはじめ、多くの文化人に愛されてきました。「車山・白樺湖エリア」は、美しい湖や高原で楽しめるアクティビティーやビーナスラインでの絶景ドライブが人気です。「まちなか・里山エリア」は人やモノ、情報が集まる地域の拠点でありながら、縄文遺跡や昔ながらの田園風景など、歴史と文化が感じられるエリアです。
今井:茅野市には四季折々の魅力があります。夏は涼しさと星空に癒され、秋は紅葉が広がります。冬にはスキーやスケートなどのウインタースポーツを楽しむことができ、春には高原の花が色とりどりに咲き乱れます。朝夕の寒暖差によって生まれる味の濃さが魅力の「蓼科野菜」や、冬の厳しい寒さを生かして作る凍(し)み豆腐や寒天といった「凍み料理」もぜひ、味わっていただき、茅野市の自然や食文化を感じていただけたらうれしいです。
現在、観光として特に力を入れていることはありますか?
今井:地球温暖化の影響で年々暑さが厳しくなる中、都心の皆さんに知っていただきたいのが、茅野市の夏の涼しさです。茅野市は標高が高いため、気温や湿度が低く、空気もカラッと爽やかで、本当に居心地がいいまちです。観光でもその涼しさは十分に感じていただけますが、ワーケーション(注3)などで長期滞在していただくことで、心身のリフレッシュ効果がより高まると考えています。茅野市では現在、JR茅野駅前を中心にコワーキングスペースなどの環境を整えているほか、いくつかの企業でも実証実験を進めているところです。
(注3)Work(仕事)とVacation(休暇)を組み合わせた造語。テレワークなどを活用して非日常的な場所で仕事をしながら余暇も楽しむ、新しい仕事のスタイルとして注目を集めている
宿ごとのおもてなしや茅野市ならではの体験を楽しんで
令和8(2026)年6月からは「茅野市宿泊サービス事業」が始まりました。内容について教えてください。
今井:渋谷区民の皆さんが茅野市へ旅行される際に、宿泊費用の一部補助やアクティビティー体験の補助などが受けられる仕組みです。アクティビティーは北八ヶ岳のロープウエー、白樺湖でのSUP(サップ)(注4)、八ヶ岳での乗馬体験や車山高原の展望リフトなど、自信を持っておすすめできるものを用意しています。
朝倉:補助対象となる宿泊施設は現在60軒以上もあり、ホテルや旅館、ペンションなど、規模もスタイルもさまざまです。エリアの違いはもちろん、料理やサービスなど、宿ごとの個性豊かなおもてなしも楽しんでいただけると思います。また、JR茅野駅ビル内にある茅野市観光案内所(通称「ちの旅案内所」)では、旅のプランに関する相談を承っています。皆さんの旅の目的や日程などに合わせて、おすすめのエリアや宿泊先、アクティビティーなどを紹介しますので、お気軽に問い合わせてください。
(注4)「Stand Up Paddleboard(スタンドアップパドルボード)」の略称。サーフボードより大きい専用ボードの上に立ち、パドルをこぎながら波や風のない穏やかな水面を進むウオーターアクティビティー
「茅野市宿泊サービス事業」の今後の展望について教えてください。
今井:この事業をきっかけに、渋谷区民の皆さんに茅野市へお越しいただきたいですし、逆に茅野市民の皆さんが渋谷区を訪れる機会も増やしていきたいと考えています。今年度、JR茅野駅前に新たにオープンした交流拠点「8Peaks living(エイトピークス リビング)」にて、渋谷区内のお店が出展するマルシェなども開催できたらうれしいですね。
朝倉:まだ始まったばかりの事業ですが、渋谷区民の皆さんのお声をいただきながらサービス内容をブラッシュアップし、茅野市の魅力をより伝えていきたいです。今後、補助の対象となる宿泊施設やアクティビティーを増やしていく予定ですので楽しみにしていてください。
蓼科野菜のマルシェも大好評。今後も顔の見える関係を
昨年度、渋谷区内で「蓼科野菜マルシェ」が開催されました。反響はいかがでしたか?
今井:開店前からたくさんの人に並んでいただいていて、用意していた蓼科野菜もすぐに売り切れてしまうほどの反響で、大きな手応えを感じました。今後はより多くの皆さんに満足していただけるように販売体制を整えていきたいですし、ゆくゆくは、マルシェの定期開催や学校給食への提供もできたらと考えています。マルシェをきっかけに蓼科野菜のおいしさを知っていただき、採れたてを味わいにぜひ、茅野市へお越しいただければと思います。
茅野市の好きなスポット、おすすめしたいアクティビティーがあれば教えてください。
今井:どの季節も魅力的なのですが、今の夏の季節であれば、涼しい高原や湖畔で味わう搾りたて牛乳のソフトクリームが最高です!穏やかな高原の空気を感じながら、ゆったりと過ごしてくださいね。
朝倉:私のおすすめは「茅野市尖石(とがりいし)縄文考古館」です。市内で出土し、国宝に登録された土偶2体をはじめ、貴重な出土品が多数展示されており、オリジナル土器作りなども体験できます。豊富な知識を持った学芸員が案内しますので、茅野市に根付く縄文時代の奥深い文化にぜひ、触れてみてください。
渋谷区民の皆さんにメッセージをお願いします。
今井:渋谷区の皆さん、ぜひ、茅野市にお越しください。いつでも大歓迎です。この事業をきっかけに顔の見える関係を築いていけたらと思っています。今後とも、茅野市をどうぞよろしくお願いします。
朝倉:渋谷区内のお祭りなどに伺うと、いつも地元の人たちが温かく迎えてくださり、渋谷区はいいまちだなと感じます。茅野市も本当にいいところですので、区民の皆さんもぜひ、一度遊びに来てください。そして、我々がまだ気づいていない茅野市の魅力を教えていただけたらうれしいです。皆さんのお越しをお待ちしています!
交流都市マルシェ(茅野マルシェ)


8月7日・12日・21日・28日に区内で蓼科野菜マルシェを開催します。詳しくは、交流都市マルシェのページを確認してください。
問い合わせ
文化振興課交流推進係 電話:03-3463-1142 FAX:03-5458-4938
「渋谷のラジオ」で放送中!
今井さん、朝倉さんへのインタビューは8月4日・11日に「渋谷の星」で放送します。
茅野市での宿泊費用などの一部を補助します
茅野市近郊にある宿泊施設を利用する人を対象に、宿泊費用やアクティビティー施設での参加費用の割引を受けることができます。
対象
区内在住の人
申し込み
初回宿泊日の10日前までに渋谷区公式LINEで
(注)渋谷区公式LINEを使えない人は地域振興課窓口・メールも可
宿泊補助
区が指定した宿泊施設で宿泊料金の割引が受けられる利用券を発行します。
補助金額
中学生以上8,000円、小学生4,000円
(注)1人につき年度内1回まで(1回につき1泊まで)
アクティビティー補助
補助金額
中学生以上1,000円、小学生500円
(注)1人につき年度内1回まで
(注)利用期限は宿泊施設のチェックイン日前後5日間
(注)利用手順など詳しくは、茅野市宿泊サービス事業のページを確認してください。
問い合わせ
地域振興課施設係 電話:03-3463-1639 FAX:03-5458-4906 メール:sec-kuminshisetu@shibuya.tokyo
問い合わせ
広報コミュニケーション課広報プロモーション係 電話:03-3463-1287 FAX:03-5458-4920