
誰もが主催でき、「顔見知り」のつながりを広げるイベント。
令和8年(2026年)5月15日号
「渋谷おとなりサンデー」でイベントを企画する区民のお二人に、開催のきっかけや準備の様子などについて伺いました。


自分ができる範囲で、おとなりサンデーを開催
自己紹介をお願いします。
中村:幡ヶ谷中町町会会長を務める中村通夫です。生まれてから78年間、渋谷区に住んでおり、「北渋」と呼ばれる笹塚・幡ヶ谷・本町・初台エリアを盛り上げるプロジェクトにも積極的に取り組んでいます。
南之園:本町生まれ、本町育ちの南之園孝子です。本町2丁目町会の第8部部長と婦人部部長、本町地区の安心見守りサポート協力員(注)を務めています。
(注)ひとり暮らしなどで日常生活に不安があり見守りが必要な高齢者を対象に、住み慣れた地域で安心して住み続けられるように支援を行う人
お二人が開催している、おとなりサンデーの概要について教えてください。
中村:令和6(2024)年から、地域の人と一緒におとなりサンデーを企画しています。当日は各所で多彩なイベントを開催しています。例えば、中幡小学校のグラウンドでは、クラフト体験や餅つき体験、スタンプラリーなどを行いました。また、幡ヶ谷新道公園では、近隣の飲食店に食べ物や飲み物を提供していただき、音楽を聴きながら楽しめる場をつくりました。そして、かつて商店街があった七号通りの一部を「クロスストリート」と名付け、当時の八百屋や駄菓子屋などを再現するユニークなイベントも行われました。
南之園:私が企画するおとなりサンデーは、令和5(2023)年、自宅前にテーブルを出して、誰でも気軽に立ち寄ってお茶やお酒を楽しめるようなスペースをつくったことが始まりです。最初は不安もありましたが、いざやってみるととても楽しくて、それ以来、毎年開催しています。
おとなりサンデーを開催するようになったきっかけを教えてください。
中村:きっかけは、大きく分けて三つあります。一つ目は、アメリカに住む娘から「ブロックパーティー」というイベントについて教えてもらったことです。アメリカでは、近隣住民が路地などに集まって親睦を深める習慣が根付いていると知り、非常に感銘を受けました。二つ目は、平成23(2011)年に発生した東日本大震災での経験です。大きな揺れに驚いて外に飛び出すと、近所の人たちも集まっていたのですが、そのほとんどが知らない顔ばかりでした。もし、避難所生活を送ることになった場合、お互いを知らない人たちが共同生活をすることは難しいのではないかと、強い危機感を抱きました。三つ目は、町会長に就任した際、若い世代の町会離れという課題に直面したことです。このような背景が重なり、地域の親交を深めるためには「渋谷おとなりサンデー」のような機会を積極的に利用すべきだと考え、各所でイベントを企画するようになりました。
南之園:近所に集合住宅が増え、知らない人が多くなったので、顔見知りになりたいという思いを抱くようになりました。そんな折におとなりサンデーを知り、まずは自分にできる範囲でやってみようと考えたことがきっかけです。最初はどこまで準備すればいいのか分からず、手探りの状態でした。ひとまず家の前にテーブルを出してお茶を用意し、近所の人たちに声をかけることから始めました。すると、近所に住む年配の女性が、差し入れとして手作りのいなりずしを持って、「このイベントは絶対に続けてほしい」と言葉をかけてくれたのです。その一言が大きな自信となり、毎年テーブルを出すようになりました。
テーブルを出してみたら、近所の人たちが立ち寄ってくれた
開催に向けた準備について教えてください。
中村:地域全体での取り組みでしたので、経験したことのない大きな挑戦でした。準備を進める上で最も心配だったことは、協力者がどれだけ集まるかということです。そこで、実行委員会を立ち上げてミーティングを重ね、出店を希望する店舗やボランティアの募集から始めました。もちろん、テントや椅子、テーブルの数も確保しなければならないため、さまざまなつながりを活用しながら準備しました。当日は、多くの人に遊びに来ていただいて大いに盛り上がりました。
南之園:私が企画したおとなりサンデーは、非常に小規模な開催だったので、飲み物とちょっとした食べ物を用意するところから始めました。準備に当たって不安になることもありましたが「食べ物などが足りなくなったら、近所に買いにいけばいいや」と気楽に考えて、臨機応変に対応することにしました。最も大変だったことは、開催の事前告知です。自分でちらしを作り、近所のポストに投函(とうかん)して回りましたが、全ての住宅を一人で回ることは難しく「私の家には届いていない」という声をいただくこともありました。しかし、そうした状況の中でも支援してくれる人がいて、無事に開催までこぎつけることができました。回を重ねるごとに少しずつ認知されるようになり、特に令和7(2025)年の開催では、多くの人が訪れてくれました。
お二人のおとなりサンデーに参加した人の反応はいかがでしたか?
中村:子どもから高齢者まで、幅広い世代の「おとなりさん」が集まり、楽しそうに参加されている姿がとても印象的でした。おとなりサンデーの目的の一つは、「おとなりさん」同士が顔見知りになることで、災害時など、いざという時にも協力し合える関係性を築くことであると考えています。その思いを大切に、私たちはおとなりサンデーの枠を越えて、地域が盛り上がるようなイベントを秋にも企画するようになりました。今後は、さらに身近な交流の輪を広げていくために、地域のブロック単位で小さく集まれるおとなりサンデーの開催を積み重ねていきたいと考えています。
南之園:これまであまり交流のなかった近所の人たちとも話せるきっかけになりました。「来年もぜひ開催してほしい」という声があると、すごくうれしく感じますね。
「開催してみたいけど一歩踏み出せない人」に向けてアドバイスをお願いします。
南之園:「緩くても良い、自分にできることをする」という感覚でいいと思います。人にはそれぞれ得意分野がありますから、手作りの料理を振る舞ったり、子どもたちが喜ぶような遊びを企画したりと、多様なスタイルで交流の場が生まれることが理想的ですね。何から準備すればいいか迷ってしまう人は、区から配布される「お手軽 開催キット」が心強い味方になると思います。軒先にテーブルを出し、キットに含まれるコップや飲み物を並べるだけでも、開催の第一歩になります。
「緩くつながる関係」を広げていきたい
今後の開催に向けた展望を教えてください
南之園:細く長く、おとなりサンデーの開催を続けていくことです。10年ぐらい続ければ、より多くの人に認知されるようになりますから、気軽に立ち寄ってくれる人もさらに増えるのではないかと思いますね。
中村:地域の人同士がつながり続けるために、おとなりサンデーのみならず、定期的にさまざまなイベントを開催していきたいです。こうした積み重ねの中で、「緩くつながる関係」を広げることができれば最高ですね。
区民の皆さんに向けてメッセージをお願いします。
南之園:もし、興味はあるけれども開催する勇気が出ない人がいれば、「緩くても良い」ので一歩踏み出してみてください。令和8(2026)年の「渋谷おとなりサンデー」は、6月7日に開催されます。もちろん、私も自宅前でテーブルを広げ、飲み物や食べ物を用意してお待ちしていますのでぜひ、気軽に立ち寄ってください。
中村:開催者の皆さんには、おとなりサンデーという場で、自分を自由に表現してもらいたいと思います。料理でも音楽でも遊びでも、自分の思いを自分の地域で表現することで、多くの人たちが立ち寄り、楽しんでくれるはずです。
「渋谷のラジオ」で放送中!
中村さん、南之園さんへのインタビューは5月19日・26日に「渋谷の星」で放送します。
渋谷おとなりサンデーとは

渋谷に住む人、働く人、学ぶ人、訪れる人、みんなが知り合い、つながるまちの交流イベントです。バーベキューから清掃活動まで、区内各地でさまざまな企画が開催されています。詳しくは、6⽉7⽇(⽇曜日)に今年も渋⾕のさまさざまな場所で「渋⾕おとなりサンデー」が開催されますのページを確認してください。
お手軽 開催キット
今年のおとなりサンデーでは、開催をサポートするアイテムが入った「お手軽 開催キット」を配布します。これまでおとなりサンデーを開催したことがある人も、これから開催する人も、本キットを活用して、渋谷おとなりサンデーを一緒に盛り上げませんか。
(注)キットの配布には条件があります。詳しくは、渋谷おとなりサンデーホームページ(お手軽 開催キット)(外部サイト)を確認してください。

内容物
- 持ち運び用バッグ
- ポスター
- インビテーションカード
- マグカップ
- 風船
- お菓子 など
(注)一部変更となる場合があります。
問い合わせ
渋谷おとなりサンデー運営事務局(地域振興課協働推進主査) 電話:03-3463-1630 FAX:03-5458-4906 メール:info@shibuya-otonari.jp
問い合わせ
広報コミュニケーション課広報プロモーション係 電話:03-3463-1287 FAX:03-5458-4920