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令和7年第3回区議会定例会での発言

更新日

2025年9月29日

(令和7年9月17日(水曜日)、第3回区議会定例会本会議で述べた長谷部健区長の発言を掲載します。)

令和7年第3回定例会 区長発言

本日ここに、令和7年第3回渋谷区議会定例会を招集し、提出議案についてご審議をお願いすることとなりました。
この機会に、当面する区政の課題についてご説明申し上げ、区議会および区民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと思います。

1 初めに、教育について4点申し上げます。

まず、青山キャンパスについてです。
今月1日、未来の学校第一弾となる青山キャンパスが開校しました。子供たちが主体的に学び、探究できる「ラーニング・コモンズ」や、デジタルを活用し創作活動に取り組める未来共創空間、十分な広さを確保した3棟の体育館など、学習意欲や創造力を引き出す環境を整備しています。子供たちには、この場所で様々なことにチャレンジし、多様で豊かな可能性を開花させてほしいと願っています。
次に、教育ICT環境の刷新についてです。
今月から、既存校も含めた全ての学校で、教育ICT環境を刷新し、子供たちや教員に高スペックのタブレット端末を配備したほか、学校業務のデジタル化を進めています。ICT環境の充実により、子供主体の多様な学びと教員の働き方改革を一層加速させていきます。
次に、学校施設の建て替えロードマップの見直しについてです。
先の第2回定例会でも申し上げたとおり、現在、ロードマップの見直しに向けた検討を進めています。検討に当たっては、技術的な観点のほか、学校運営や児童生徒、地域への影響なども十分に考慮する必要があります。
そこで、今月初めに、有識者や教職員、保護者などの区民で構成される「渋谷区立学校建て替えロードマップ改定検討委員会」を立ち上げました。委員の皆様のご意見を伺いながら、さらに検討を深め、今年度中には計画の全体像を区議会にお示ししたいと考えています。
教育の最後に、学校施設開放について申し上げます。
施設予約システムへの移行などに伴い、学校施設開放運営委員会の活動は、今月末をもって終了いたします。
この場をお借りし、運営委員会の皆様には、長年、学校施設の安全な利用と地域交流にご尽力いただきましたことに心より感謝申し上げます。運営委員会の人々のこれまでの想いを大切にし、今後も学校施設が安全・安心で地域の交流拠点となるよう取り組んでまいります。

2 次に、防災についてです。

本年7月、ロシアのカムチャッカ半島でマグニチュード8.8の地震が発生し、2,500キロメートル以上離れた日本でも広範囲で津波警報・注意報が発令されました。
また、全国各地で線状降水帯による豪雨など風水害も発生し、災害への備えの重要性が更に増しています。
本区では渋谷区総合防災訓練「渋谷防災キャラバン」を区内全11地区で開催し、日頃からの災害への備えや防災意識、地域防災力の更なる向上に努めています。
今年度はこれまでに4地区で実施し、多くの皆様にご来場いただきました。今月から年末にかけて、残る7地区で実施を予定しています。引き続き多くの人にご参加いただければと思います。
また、本区は、他自治体や民間事業者と協定を結び、災害を乗り越えられる態勢の構築を進めていますが、災害時に円滑な対応を行うためには日頃からの訓練・連携が不可欠です。
そのため今月行った本区の災害対策本部訓練において、災害時相互応援協定締結自治体や民間事業者と、受援や物資搬送の調整会議を実施したり、宇都宮市の総合防災訓練に職員を派遣したりしています。
今後も自主防災組織の被災地視察など、平時から顔の見える関係を構築するための取組を進めてまいります。

3 次に、まちの安全対策についてです。

昨年10月から迷惑路上飲酒に起因するごみの放置や騒音などのトラブルを防ぐため、渋谷駅周辺における夜間の路上飲酒を禁止しました。これにより「渋谷は路上飲酒できない街」という認識が広がり、路上飲酒者は大きく減少しています。
また、本年4月からは、区民や来街者の安全の確保、快適性の向上を図るため、客引きやスカウト行為などの罰則を強化し、9月15日現在で過料徴収14件と一定の成果を上げています。
しかし、インバウンドの増加や、未だに路上飲酒できない街であることを知らない来街者、利益を上げるため客引きを利用する店舗が存在し、撲滅には至っていません。
来月には来街者が増加している中でのハロウィーンを迎えます。
警察をはじめ関係機関と連携し、引き続きパトロールなどの対策を講じることで、今後も安全・安心なまち渋谷の実現に努めてまいります。

4 次に、クールシェアスポットについてです。

今年の夏も、全国平均気温が統計開始以来最高となるなど、昨年に続き記録的な猛暑となりました。
今年度はクールシェアスポットの開設時期を6月に早め、6月1日時点では63か所指定していたものが、その後も民間施設にご協力いただき、8月末時点では109か所まで拡充することができました。
厳しい猛暑が続く中、多くの人にクールシェアスポットをご利用いただいていると伺っています。区民などの生命を守るため、熱中症対策の一つとして、しっかりと役割を果たせたのではないかと実感しています。
民間施設のご協力に改めて感謝するとともに、来年度以降も継続したご協力を求めてまいります。

5 次に、次に、健康・スポーツについてです。

今年は「東京2025世界陸上競技選手権大会」と「東京2025デフリンピック」が開催され、世界のトップアスリートを身近に感じ「見る」スポーツを存分に楽しめる最高の一年です。
デフリンピックの開催を契機に、応援文化を醸成するとともに、障がい者への理解を広げ、深める機会となるよう様々な取組を行い、更なるダイバーシティの浸透を図ってまいります。
また、新たに、世代を超えた地域交流の場として、「SHIBUYA(しぶや) NODOJIMAN(のどじまん)」を開催し、カラオケもスポーツの一つと捉え、地域で身近に参加するスポーツ環境をより一層充実させていきます。
子供の頃から、日常的な運動習慣を身に付け、健康でウェルビーイングにつながるよう、スポーツが暮らしに溶け込むまちづくりを推進してまいります。

6 最後に、福祉についてです。

依然として、物価上昇の傾向が続く中、介護事業所が安定した介護サービスを提供できるよう、昨年に引き続き、東京都の補助対象とならない事業所に、光熱費、食材費および燃料費を区独自に補助します。
また、要介護者の在宅介護サービスを強化するため、訪問介護と訪問看護が連携を取りながら、24時間体制で定期巡回と随時対応を実施する新たな事業所の開設を支援します。
本定例会には、これらの取組に関する補正予算案をご提案しています。

7

以上、当面の課題について申し上げましたが、本定例会には、条例案5件、令和7年度一般会計補正予算案2件、令和6年度一般会計歳入歳出決算など4会計の決算審査、契約案件5件、その他議案1件、人事案件1件、報告案件9件をご提案しております。
よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

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