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令和6年第2回区議会定例会での発言

更新日

2024年6月13日

(令和6年6月3日(月曜日)、第2回区議会定例会本会議で述べた長谷部健区長の発言を掲載します。)

令和6年第2回定例会 区長発言

本日ここに、令和6年第2回渋谷区議会定例会を招集し、提出議案についてご審議をお願いすることとなりました。
この機会に、当面する区政の課題についてご説明申し上げ、区議会および区民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと思います。

1 初めに、熱中症対策についてです。

昨年、世界平均気温は観測史上最高記録を更新しましたが、日本でも今夏の気温は平年より高いことが見込まれています。このため国は、今年から、過去に例のない広域的な危険な暑さが想定される場合、熱中症特別警戒アラートを発表することとしました。本区では、特別警戒アラートが発令された際には、ハチパトが注意喚起の呼びかけを行うとともに、各種広報ツールを使って周知・啓発してまいります。
区民の皆様には、エアコンなどにより涼しい場所で、こまめな休憩や水分・塩分補給を行うようお願いします。特に、高齢者や乳幼児は熱中症にかかりやすいので、周囲の人々による見守り・声掛けを実施してください。

2 次に、新型コロナウイルス感染症ワクチンの定期予防接種化についてです。

新型コロナがインフルエンザと同等の5類感染症に移行し1年が経過しました。今年度から、個人の重症化予防を目的とし、65歳以上の高齢者などを対象とした新型コロナワクチンの定期接種が始まります。本区では、これまでも予防接種に力を入れてまいりましたが、新型コロナワクチンについても、秋から開始する区内医療機関での定期予防接種の費用を補助することにより、区民が安心して暮らすことができる体制を整えてまいります。

3 次に、福祉について2点申し上げます。

1点目は、高齢者福祉についてです。
国は、2040年には認知症患者数が65歳以上の高齢者の約15%にあたる584万人となる推計を先月公表しました。
本区では、認知症になっても安心して日常生活を送ることができる地域を目指し、これまでも認知症に関する正しい知識の普及や早期発見に向けた認知症検診事業などに取り組んできましたが、更なる施策推進のため、GPSを活用した認知症高齢者の位置情報探索と、万一の事故に備えた日常生活賠償補償を兼ね備えた「認知症高齢者位置情報探索サービス事業」を来月から開始します。
2点目は、障がい者福祉についてです。
障がいのある方やそのご家族を対象に、24時間365日いつでも緊急時の相談を受け付ける「緊急時相談支援事業」と、緊急一時保護施設の受入れやアウトリーチによる支援を行う「障がい者支援アウトリーチ事業」を先月より新たに開始しました。
また、支援拠点として4月に「一般社団法人シブヤフォント」が東急プラザ原宿「ハラカド」に、先月には障害者就労支援センター「ハートバレーしぶや」が文化総合センター大和田に、それぞれ移転し活動を再開したことに加え、本年12月開設予定の神宮前三丁目障がい者施設「りばぁさいど原宿」の開設に向けた準備を着実に進めてまいります。

4 次に、子育て支援について3点申し上げます。

1点目は、今年度策定する第3期子ども・子育て支援事業計画についてです。昨年度実施したニーズ調査の結果を踏まえ、必要な支援・サービスについて、子ども・子育て会議の中でもご議論いただき、検討を進めていきます。
2点目は、民設民営で設置した地域子育て支援拠点についてです。昨年廃止した富谷子育て支援センターの代替として、代々木上原駅前で一昨日から本格的な運営を開始しています。民間ならではの魅力的な運営はもとより、地域に根差した子育て支援センター機能を果たせるよう、財政的な支援をしてまいります。
3点目は、養育費確保支援事業についてです。ひとり親などを対象として、養育費に関する公正証書の作成に要する経費などを補助するため、先月より開始しました。渋谷インクルーシブシティセンター・アイリスや広聴相談で実施している法律相談も活用しつつ、子どもの健やかな成長を支えられるよう努めていきます。

5 次に、スポーツ振興についてです。

昭和22年に設立された渋谷区体育協会は、これまで区民大会やスポーツ教室、地域運動会など区民のスポーツ振興に寄与されてきました。また、渋谷ユナイテッドでは、多世代・多種目が楽しめるスポーツ推進体制「総合型地域クラブ」の実現を目指し活動しています。
生涯にわたって心身の健康の増進と地域でスポーツに親しめる環境づくりを目指して、新たに一般財団法人渋谷区スポーツ協会を設立しました。今後より一層、渋谷区の地域スポーツを発展させて盛り上げるべく、邁進いたします

6 次に、教育についてです。

未来の学校プロジェクトにおける新たな学びとして、本年4月から、探究「シブヤ未来科」の拡充が始まりました。今後も、多くの企業や団体などから頂く提案を取り入れ、実社会やホンモノに触れながら創造的に課題解決を図る学びを進めていきます。
仮校舎については、未来の学校を先取りする青山キャンパスの工事に着手しています。スポーツセンター内の西原キャンパスも着工に向けて準備を進めているところです。
新校舎については、代々木中学校の基本計画がまとまり、今月中に基本計画説明会を開催する予定です。デザインコンセプトを「森の学校」とし、代々木西原公園から緑を連続させ、地域一帯に自然があふれ、解放感と安心感をもたらす計画としています。
今後は、鉢山中学校と原宿外苑中学校の校地に整備する小中一貫教育校の計画の検討に入ります。しっかりと時間をかけ、地域の方々や学校関係者と丁寧に会話を重ねながら、計画を進めてまいります。

7 次に、今後の公共施設整備についてです。

本区の学校と住宅を除く区有施設は、2050年度までに33施設が長寿命化計画で定めた目標使用年数に到達します。施設に求められる役割は年々変化しており、今後の整備指針が必要であることから、公共施設再配置の基本的な考え方をまとめました。
具体的には、機能が類似する施設はあり方を見直すなど、時代の変化に合わせた整備をしようとするものです。今後、一般建物長寿命化計画の改定や個別施設の計画策定の際に指針としていきます。個別計画では地域の方々のご意見も頂き、それぞれ地域の状況も考慮しながら進めてまいります。

8 次に、迷惑路上飲酒対策についてです。

本区では、ハロウィーンや年末カウントダウンの時期に渋谷駅周辺の路上飲酒を禁止し、加えて昨年9月には「迷惑路上飲酒ゼロ」を宣言し、自粛を促す毎日の徒歩パトロールを開始しました。
その後、一定の効果は認められるものの、いまだ迷惑路上飲酒を起因とするごみのポイ捨て・騒音・通行妨害などは街の大きな問題となっており、その深刻さは複数の報道でも特集され、更なる対応を求める区民・事業者から多くの声が寄せられています。
このような現状に鑑み、本年10月から、地域の行事などは除き、路上飲酒を通年で禁止するとともに、禁止エリアを拡大、パトロールを拡充することとしました。区民などの安全・安心を確保するため、ご理解を賜りますようお願いいたします。

9 次に、玉川上水旧水路緑道の再整備についてです。

緑道再整備に向け、これまでササハタハツ会議をはじめとした地域への説明などを通して区民の皆様のご意見を伺いながら、設計を進めてまいりました。いよいよ今年度からは笹塚緑道と大山緑道から再整備工事に着手します。年度末にはその一部区間が完成し、地域の魅力をさらに向上させる将来の緑道を実感していただけるものと思います。ご期待ください。

10 次に、姉妹都市協定についてです。

まず、ハワイ州ホノルル市との姉妹都市協定については、先月無事締結することができました。ホノルル市とは、今年度もハワイ大学女子バスケットボールチームや学校給食、シブヤ未来科を通じた交流を予定しており、また今後は産業観光や環境問題に関する事業連携なども行っていきます。
また、ペルー共和国リマ市ミラフローレス区とは、今月末にも現地にて姉妹都市協定を締結します。ペルー共和国とのこれまでの交流に加え、昨年の外交関係樹立150年を機に区内のペルー大使館協力のもと交流を重ねた結果、ミラフローレス区は互いに連携することで国際的に発展していくポテンシャルのある都市であることが確認できました。文化交流はもちろんのこと、互いに推進しているスタートアップ企業の連携など経済分野における交流も期待できます。
今回の姉妹都市協定を新たな出発点とし、両都市とは様々な分野でより一層の戦略的かつ積極的な連携を進めてまいります。

11

最後になりますが、新たな名誉区民として、渋谷区教育委員会委員長の要職を二度務め、本区の教育行政の伸展に貢献されたほか、渋谷区住環境整備審議会会長、渋谷区ホテル等建築審議会会長、公益財団法人渋谷区文化・芸術振興財団の理事長などを歴任し、永年にわたり幅広く安心・安全なまちづくりや文化振興、公共の福祉増進に多大な貢献を頂きました大高満範氏を名誉区民としてご同意頂きたく、本定例会に提案をしています。

12

以上、当面の課題について申し上げましたが、本定例会には、条例案9件、令和6年度一般会計補正予算案1件、契約案件 2件、指定管理者の指定案件1件、その他案件2件、同意案件1件、報告案件10件をご提案しております。
よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

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