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令和4年第2回区議会定例会での発言

更新日

2022年6月1日

(令和4年6月1日(水曜日)、第2回区議会定例会本会議で述べた長谷部健区長の発言を掲載します。)

令和4年第2回定例会 区長発言
 
 本日ここに、令和4年第2回渋谷区議会定例会を招集し、提出議案についてご審議をお願いすることとなりました。
この機会に、当面する区政の課題についてご説明申し上げ、区議会及び区民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと思います。
 
1 初めに、ワクチン接種についてです。
新型コロナウイルス感染症は、未だ収束しない状況が続いていますが、経済活動は徐々に再開し始めています。感染の再拡大が懸念される中、ワクチンの3回目接種後の有効性の持続期間などを踏まえ、重症化予防を目的として、4回目のワクチン接種を実施します。接種券は先月末から順次送付し、本日から接種できるよう体制を整えてきたところです。
この4回目接種の対象者は、60歳以上の方、18歳以上で基礎疾患を有する方その他重症化リスクが高いと医師が認める方としています。区民の皆様には、新型コロナウイルス感染からご自身を守るためにも接種をご検討いただくようお願いいたします。
 
2 次に、渋谷おとなりサンデーについてです。
6年目となる本年は、今月5日に開催を予定し、感染症対策としてオンラインによる企画も取り入れ、富ヶ谷地区をはじめとした現地での開催と、それぞれのメリットを生かしたものとして計画をしています。
新型コロナウイルスの影響により、交流の機会が途絶えがちである中、この取組の持つ意義は以前よりも更に高まっており、昨年度に実施したLINEを活用した調査でも、多くの方がこの取組に共感頂いているという結果が出ています。コミュニティの中での孤立化が進まないように、地域社会で人と人とのつながりを強固にすることは、コロナ禍を経験したことで更に重要なテーマになったと再認識しています。この取組が地域におけるより一層の交流の機会となるよう、今後も力を注いでまいります。
 
3 次に、福祉について2点申し上げます。
初めに、認知症施策についてです。
認知症の早期発見、早期対応を図るため、認知症検診を実施します。65歳、70歳、75歳の方に、今月末、セルフチェックリストと認知症検診の受診券を送付します。希望者には検診を受けていただき、地域包括支援センターやかかりつけ医と検診結果の情報を共有しながら、必要な支援や医療につなげていきます。
また、認知症普及啓発イベントとして「認知症なっても展」の開催を計画しており、3年ぶりに会場での開催を前提に、エリアを分けて2回実施する予定です。誰もが認知症を自分ごととして考えるきっかけとなるよう、基調講演やパネルディスカッション、大学との協働企画など、より多くの人が興味を持って訪れていただけるイベントを計画しています。
次に、フレイル予防施策についてです。
コロナ禍での外出控えが長期化する中、高齢者のフレイルの進行が懸念されています。新たな取組として、現在、オンラインを活用した体力測定と運動プログラムを導入し、多くの方が自宅にいながらフレイル予防を実践していただけるよう取り組んでいます。
また、今後、地域の身近な場所でフレイル予防について学ぶフレイル予防講座をS-SAP企業と協働して開催するほか「eスポーツ」等最新のデジタルアクティビティ体験が行えるフレイル予防イベントの開催も計画しています。
引き続き、フレイル予防に対する意識啓発を図りながら、高齢者の健康づくり、社会参加を支援する様々な施策を進めてまいります。
 
4 次に、防災についての取組です。
毎年、防災の日である9月1日を中心に代々木公園B地区で実施していた渋谷区総合防災訓練を見直し、本年は地域密着の参加型防災訓練「防災キャラバン」として実施します。
従来の総合防災訓練は、規模が大きいため展示を中心とした訓練であり、また、若者層や子育て世代が参加しづらいなど課題がありました。この「防災キャラバン」では、地域の自主防災組織と連携をして、地区の避難所を会場に、これまで行ってきた消火器の操作やⅮ級ポンプの使用訓練、応急措置法など、実践的な訓練に加え、AR体験や防災ステージなど、家族で楽しく学べる要素を取り入れます。
今年度は、今月26日に松濤中学校において実施する「渋谷区防災キャラバンin大向地区」をはじめ、試験的に区内5地区で開催し、継続的に実施していくための課題の検証を行います。
誰でも気軽に参加できる訓練を実施し、地区全体の防災力向上を目指します。
 
5 次に、区立小中学校の建て替えについてです。
小学校18校、中学校8校のうち、近年建て替えを行った数校を除き、学校施設の老朽化対策は大きな課題です。
本区では、令和2年度に「渋谷区学校施設長寿命化計画」を策定し、この計画の具体化のために、このたび「渋谷区新しい学校づくり整備方針~学校施設の未来像と建て替えロードマップ~」を発表しました。
本方針では、新しい時代の学びの実現に向けて、シブヤモデルの「未来の学校」の具体的なイメージや整備水準をまとめるとともに、今後20年間で22校を建て替え、かつ、新たな小中一貫教育校を設置していくロードマップを示しています。
保護者や地域の皆様のご意見をお聴きし、区議会のご理解を賜りながら「未来の学校」の実現に向けて計画を進めてまいります。
 
6 次に、スポーツ振興についてです。
現在、スポーツ庁では学校運動部活動の地域移行に関する検討が進められており、令和5年度から令和7年度末までを目途に「改革集中期間」として休日の活動を段階的に地域移行していく方向性が示されています。本区では「シブヤ部活動改革プロジェクト」として、渋谷ユナイテッドをその推進体制に位置付け、先月から10種目のスポーツ・文化活動を本格化させています。
子どもたちのニーズに即した魅力的なプログラムを用意し、今年度から新たに設置した「料理・スイーツマスター部」や「デジタルクリエイティブ&eスポーツ部」「ダンス部」などが好評です。
また、各中学校における既存の部活動の地域移行を今後進めていくために、スポーツ部、教育委員会、渋谷ユナイテッドにより諸条件の検討を行うとともに、「サッカー部」については、先行的に地域移行を見据えた活動に取り組んでいきます。
 
7 次に、渋谷区環境基本計画2018についてです。
 平成30年に公表した本計画は、「渋谷区基本構想」を環境面から実現していく基本の計画として、「くらし」「みどり・生きもの」「資源・ごみ」「エネルギー・温暖化対策」「意識」の5つの分野を柱に策定したものです。区民の皆様や多くの関係者のご尽力の下、この計画に沿って、本区の環境政策は着実に進んでいると認識しています。
一方、近年は、地球温暖化による気象災害が多発し、世界的に脱炭素化への動きが加速しています。我が国も2050年までに温室効果ガスの排出を実質的にゼロにする「カーボン・ニュートラル」を宣言し、脱炭素社会の実現に向けた取組を進めています。
こうした状況を背景に、本区も「渋谷区環境基本計画2018」について、国や都の動きに合わせ、脱炭素社会の実現に向けた施策を重点に置いた中間見直しに着手します。
このため、まずは、環境問題に関する意識などについて「区民等意識調査」を実施します。また、2050年に社会の中心的な役割を担う「30代以下の若者」で構成する仮称「シブヤ若者気候変動会議」を開催します。気候変動や温暖化対策などをテーマに、若者が何を意識し、どのように行動すべきかを議論し、渋谷から発信していきます。これらを基に、渋谷区環境基本計画の改定を進め、2050年につながる内容としたいと考えます。
 
8 次に、廃プラスチックの資源化についてです。
いよいよ来月1日からプラスチックの資源回収を開始します。
これまで、各家庭において分別を適切に行っていただくため、計13会場で住民説明会を実施してきたほか、町会など地域団体への個別説明やチラシの全戸配布、区ホームページ、区ニュース、SNS、動画などを通じて、周知に努めてまいりました。
さらに、本日発行の「しぶや区ニュース特集号」を用意し、全戸配布をもって丁寧に周知いたします。また、町会掲示板や集積所看板にも広報し、今月中に住民説明会を3会場で再び開催するほか、地域団体等への個別説明なども改めて行います。
 いわゆる「プラスチック新法」が施行され、プラスチック資源化の機運が国を挙げて高まっています。子や孫たち「次世代」のため、未来の環境維持に向け、本事業を通じて区民の皆様にリサイクルの意識が一層浸透していくよう、議会のご協力をお願いします。
 
9 次に、新施設予約システムの導入と区有施設の利用要件の見直しについてです。
社会教育館や地域交流センターなどの区有施設は、施設予約システムが導入されている施設が少ないことや、利用するためには施設ごとに団体登録が必要であるなど、利便性に課題がありました。
そこで、今年度後半の稼働を目指して構築を進めている新しい施設予約システムは、対象施設を拡大するとともに、スマートフォン対応で使いやすいインターフェースにします。また、オンラインで本人確認を行い、来館いただくことなく団体登録ができる仕組みを導入します。
併せて、施設の利用要件などを見直し、任意の施設で団体登録を行えば他の施設も利用できるようにするとともに、利用者区分も分かりやすく整理をします。本定例会には、関連する条例の改正案を上程しております。
 
10 最後になりますが、新たな名誉区民として、永年にわたって渋谷区商店会連合会役員として地域商店街の活性化と商業文化の発展向上に尽力されたほか、恵比寿盆踊大会実行委員会会長、恵比寿・代官山地区美化推進委員会、渋谷区清掃協力会連合会、渋谷防火防災協会、渋谷防犯協会など、幅広く地域の美化推進や安心・安全なまちづくりに多大な貢献を頂いた松下義男氏を名誉区民としてご同意頂きたく、本定例会に提案をしています。
 
11 以上、当面の課題について申し上げましたが、本定例会には、条例案14件、令和4年度一般会計補正予算案1件、契約案件3件、指定管理者の指定案件1件、認定案件1件、同意案件1件、報告案件7件をご提案しております。
よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

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