○渋谷区新たな地域活性化のための条例

平成二九年三月三一日

条例第一〇号

渋谷においては、区民のみならず、多くの在勤者、来街者等の様々な人々が活動していることから、自然災害に対する備えを十分にし、安全・安心なまちを実現するには、人と人とのつながりを大切にしなければなりません。

また、渋谷の賑わいと活力を生み出し、維持していくためには、町会をはじめ、PTA、NPO団体、ボランティア団体等の様々な組織や事業者が連携して地域の課題解決に取り組むことが必要です。

そこで、私たち渋谷区民は、町会その他の地域コミュニティの活性化をはじめ、福祉、教育、子育て、青少年育成、防犯、防火等のあらゆる分野で地域の課題を地域で解決する社会を実現するために、そして誰もがその地域活動を通じて活き活きと自己実現に向かって躍動するダイバーシティ渋谷、「ちがいをちからに変える街。渋谷区」を実現するために、ここに条例を制定します。

(目的)

第一条 この条例は、町会その他の地域共同体が渋谷区(以下「区」という。)の区域における自治の担い手として果たす役割の重要性に鑑み、区の責務並びに区民、町会その他の地域共同体及び区内外の事業者の役割を明らかにすることにより、区民、居住者及び事業者が安全で安心なまちづくりに参画することを促進し、もって良好な地域社会を形成することを目的とする。

(定義)

第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

 区民 区内に住所を有する者をいう。

 居住者 区内に居所を有する者をいう。

 町会 区の一定の区域に住所を有する者の地縁に基づいて形成された団体(自治会等を含む。)をいう。

 地域共同体 町会のほか次に掲げる団体をいう。

 区民により構成される区の区域で活動する団体であって一切の営利を目的としないもののうち、区規則で定める基準によりその団体の継続性及び公正性が認められる団体

 その所在地を問わず区の地域で活動する団体であって一切の営利を目的としないもののうち、区規則で定める基準によりその団体の継続性及び公正性が認められ、区に顕著な貢献をすると認められる団体

 町会により構成される団体

 事業者 区の区域に事務所又は事業所を有する個人又は法人(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校を含む。)をいう。

 宅地建物取引業を営む事業者 その所在地を問わず、区内に所在する宅地又は建物(建物の一部を含む。以下同じ。)を対象として宅地建物取引業を営む宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第二条第三号に規定する者をいう。

 集合住宅 マンション、アパート等同一棟内又は同一敷地内に複数の住戸が集合している建築物(廊下、階段等を共用しないで二戸以上の住宅が連続し、又は重なっているものを含む。)をいう。

 集合住宅の管理組合 建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号)第三条又は第六十五条の規定により構成された団体をいう。

(区の責務)

第三条 区は、町会その他の地域共同体が主体的に活動し、及び区民に対して加入を勧誘し、並びに区民が町会その他の地域共同体を組織することを促進するために、区規則で定める基準により、次に掲げる支援を当該団体に対し行うものとする。

 職員を当該団体に係る事務に従事させる(公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律(平成十二年法律第五十号)及び公益的法人等への職員の派遣等に関する条例(平成十五年渋谷区条例第一号)に基づき職員を専ら従事させる場合を除く。)等の人的支援

 物品の提供、補助金の交付等の財政的支援

 法人格取得に係る技術的支援

 前三号に掲げるもののほか、この条例の目的を達成するために特に必要と認められる支援

2 区は、前項の支援を行う場合は、町会その他の地域共同体及び当該地域の区民の意見を十分に反映させるものとする。

3 区は、町会その他の地域共同体と協働して、町会その他の地域共同体が当該地域において果たす役割を区民、居住者、事業者及び宅地建物取引業を営む事業者に対して積極的に周知するものとする。

(地域共同体の責務)

第四条 町会その他の地域共同体は、その所在する区域の区民、居住者及び事業者に対して、その活動内容を周知し、及び当該団体の活動への参加を勧誘するよう努めるものとする。

2 町会その他の地域共同体は、当該団体に加入しようとする者及び加入した者に対して、相等しく対応しなければならない。

3 町会その他の地域共同体は、集合住宅の管理組合又は集合住宅に住所を有する個人が当該団体に加入しようとする場合、当該集合住宅の性質に応じた方法によることができる仕組みを採るよう努めなければならない。

4 町会その他の地域共同体は、当該団体の活動に参加しようとする事業者及び参加した事業者並びに当該団体に賛助しようとする事業者及び賛助した事業者に対して、相等しく対応しなければならない。

(事業者の責務)

第五条 事業者は、その事業活動が町会その他の地域共同体が所在する地域において行われていることを自覚し、積極的に当該団体の活動に参加し、又は賛助するよう努めるものとする。

2 事業者は、従業員が区に居住する場合は、当該地域に所在する町会その他の地域共同体に自らの意思により加入すること、及び当該団体の活動に参加することについて、十分に配慮するよう努めるものとする。

(宅地建物取引業を営む事業者の責務)

第六条 宅地建物取引業を営む事業者は、その事業活動がまちづくりの一部をなすことを自覚し、区内に所在する宅地又は建物について、売買若しくは交換又は貸借の代理若しくは媒介をした場合であって、当該宅地又は建物が所在する地域の町会その他の地域共同体が第四条第一項に規定する行為を行っている場合においては、これに積極的に協力するよう努めなければならない。

2 前項の規定は、第三条第三項の規定により、区が町会その他の地域共同体とともに第四条第一項に規定する行為を行う場合においても適用する。

(集合住宅の管理組合等の責務)

第七条 集合住宅の管理組合又は当該組合若しくは集合住宅の所有者から当該集合住宅の管理について事務の委託を受けたものは、当該集合住宅が所在する地域の町会その他の地域共同体が第四条第一項に規定する行為を行っている場合においては、これに積極的に協力するよう努めなければならない。

(顕彰)

第八条 区は、良好な地域社会の形成に顕著な貢献をしたものを顕彰することができる。

(委任)

第九条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行について必要な事項は、区規則で定める。

附 則

この条例は、平成二十九年四月一日から施行する。

渋谷区新たな地域活性化のための条例

平成29年3月31日 条例第10号

(平成29年4月1日施行)