○渋谷区公契約条例

平成24年6月22日

条例第32号

(目的)

第1条 この条例は、渋谷区(以下「区」という。)が締結する公契約に係る業務に従事する労働者等の適正な労働条件を確保することにより、公契約に係る事業の質の向上を図り、もって区民が安心して暮らすことができる地域社会の実現に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 公契約 区が発注する工事又は製造その他についての請負の契約及び渋谷区公の施設における指定管理者の指定の手続等に関する条例(平成17年渋谷区条例第16号)第7条の規定により締結する協定(以下「指定管理協定」という。)をいう。

(一部改正…26年46号)

(2) 受注者 区と公契約を締結した者をいう。

(3) 受注関係者 次に掲げる者をいう。

 下請その他いかなる名義によるかを問わず、区以外の者から公契約に係る業務の一部について請け負った者

 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号)に基づき受注者又はに規定する者に公契約に係る業務に従事する労働者を派遣する者

(改正…26年46号)

(4) 労働者等 次に掲げる者をいう。

 受注者又は受注関係者(以下「受注者等」という。)に雇用され、公契約に係る業務に従事する労働基準法(昭和22年法律第49号)第9条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。以下同じ。)

 自らが提供する労務の対価を得るため、受注者等との請負の契約により公契約に係る業務に従事する者

(一部改正…26年46号)

(5) 賃金等 労働基準法第11条に規定する賃金及び労働者等の収入をいう。

(区の責務)

第3条 区は、この条例の目的を達成するために必要な施策を講じなければならない。

(受注者の責務)

第4条 受注者は、公契約を受注した責任を自覚し、法令等を遵守することはもとより、公契約に係る業務に従事する者の適正な労働条件の確保その他の労働環境の整備に努めなければならない。

(適用範囲)

第5条 この条例が適用される公契約の範囲は、次に掲げるものとする。

(本条全部改正…26年46号)

(1) 予定価格1億円以上の工事の請負契約及び適正な賃金等の水準を確保するため、区長が特に必要と認める工事の請負契約(以下「対象工事請負契約」という。)

(2) 予定価格1,000万円以上の業務の委託に関する契約のうち、区長が別に定めるもの(以下「対象業務委託契約」という。)

(3) 指定管理協定のうち、区長が必要であると認めるもの(以下「対象指定管理協定」という。)

(労働者等の賃金)

第6条 対象工事請負契約、対象業務委託契約及び対象指定管理協定(以下これらを「対象契約」という。)の受注者等は、当該契約に係る業務に従事する労働者等(最低賃金法(昭和34年法律第137号)第7条に規定する者を除く。)に対し、区長が定める1時間当たりの額(以下「労働報酬下限額」という。)以上の賃金等を支払わなければならない。

(一部改正…26年46号)

2 賃金等が時間以外の期間又は出来高払制その他の請負制によって定められている者の労働報酬下限額は、最低賃金法施行規則(昭和34年労働省令第16号)第2条の規定を準用する。

(労働報酬下限額)

第7条 区長は、最低賃金法に定める賃金のほか、次の各号に掲げる契約の種類に応じ、当該各号に定める額その他の事情を勘案して労働報酬下限額を定めるものとする。

(本項全部改正…26年46号)

(1) 対象工事請負契約 農林水産省及び国土交通省が公共工事の積算に用いるため、毎年度決定する公共工事設計労務単価並びに職員の給与に関する条例(昭和26年渋谷区条例第19号)第5条第1項第2号及び第11条の2第2項に定める額

(2) 対象業務委託契約及び対象指定管理協定 職員の給与に関する条例第5条第1項第2号及び第11条の2第2項に定める額

2 区長は、労働報酬下限額を定めようとするときは、第17条の渋谷区労働報酬審議会の意見を聴かなければならない。

3 区長は、労働報酬下限額を定めたときは、これを告示する。

(対象契約の内容)

第8条 区長は、対象契約において、次に掲げる事項を定めるものとし、受注者は、当該事項を遵守しなければならない。

(一部改正…26年46号)

(1) 受注者は、労働者等の氏名、職種、労働時間その他区規則で定める事項を記載した台帳を作成すること。

(2) 受注者は、前号の台帳の写しを区長が指定する期日までに区長に提出すること。

(3) 受注者は、次に掲げる事項について、対象契約に係る事業が行われる事業場の見やすい適切な場所に掲示し、又は書面で交付することにより、労働者等に周知すること。

 この条例が適用される労働者等の範囲

 労働報酬下限額

 次条の規定による申出をする場合の申出先

 次条の規定による申出をしたことを理由に、解雇、請負契約の解除その他不利益な取扱いを受けないこと。

(一部改正…26年46号)

(4) 受注者は、受注関係者が労働者等に対して支払った賃金等が労働報酬下限額を下回ったときは、その差額分の賃金等について、受注関係者と連帯して当該労働者等に支払う義務を負うこと。

(一部改正…26年46号)

(労働者等の申出)

第9条 労働者等は、対象契約に係り、賃金等が支払われるべき日において、支払われるべき当該賃金等が支払われていない場合又は支払われた当該賃金等の額が労働報酬下限額を下回る場合は、区長又は受注者等にその事実を申し出ることができる。

(一部改正…26年46号)

(不利益取扱いの禁止)

第10条 受注者等は、労働者等から前条の規定による申出があった場合は、誠実に対応するとともに、当該労働者等が当該申出をしたことを理由に、解雇、請負契約の解除その他不利益な取扱いをしてはならない。

(立入調査)

第11条 区長は、労働者等から第9条の規定による申出があったときその他この条例に定める事項の履行状況等を確認するために必要があると認めるときは、受注者等に対し、必要な報告若しくは資料の提出を求め、又は区の職員に受注者等の事業場等に立ち入り、書類の閲覧その他必要な調査をさせることができる。

2 前項の規定により立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者から請求があった場合は、これを提示しなければならない。

(是正措置)

第12条 区長は、前条第1項の報告又は立入調査の結果、受注者等がこの条例の規定に違反していると認めるときは、受注者に対し、速やかに当該違反を是正するために必要な措置を講ずることを命じるものとする。

2 受注者は、前項の規定により違反を是正するために必要な措置を講ずることを命じられた場合には、速やかに是正の措置を講じ、区長が定める期日までに、区長に報告しなければならない。

(契約解除)

第13条 区は、受注者が次の各号のいずれかに該当するときは、対象契約を解除することができる。

(一部改正…26年46号)

(1) 第11条第1項の報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同条の規定による調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。

(2) 前条第1項の命令に従わないとき又は同条第2項の報告をせず、若しくは虚偽の報告をしたとき。

2 区は、前項の規定により対象契約を解除した場合において、受注者に損害が生じても、その損害を賠償する責任を負わない。

(一部改正…26年46号)

(損害賠償)

第14条 受注者は、前条第1項の規定による解除によって区に損害が生じたときは、その損害を賠償しなければならない。ただし、区長がやむを得ない事由があると認めるときは、この限りでない。

(違約金)

第15条 区長は、受注者がこの条例の規定に違反したときは、違約金を徴収することができる。

(公表)

第16条 区長は、第13条第1項の規定により対象契約を解除したときは、その旨を公表することができる。

(一部改正…26年46号)

(渋谷区労働報酬審議会)

第17条 区長の諮問に応じ、労働報酬下限額及び公契約に係る施策に関する重要事項について調査審議するために、渋谷区労働報酬審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、委員7人以内をもって組織する。

3 委員は、事業者、労働者及び学識経験を有する者のうちから、区長が委嘱する。

4 委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

5 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、区規則で定める。

(委任)

第18条 この条例の施行について必要な事項は、区規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成25年1月1日から施行する。ただし、第17条及び次項の規定は、平成24年11月1日から施行する。

(渋谷区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)

2 渋谷区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例(昭和29年渋谷区条例第8号)の一部を次のように改正する。

(次のよう略)

附 則(平成26年条例第46号)

この条例は、平成27年3月1日から施行する。

渋谷区公契約条例

平成24年6月22日 条例第32号

(平成27年3月1日施行)