○渋谷区まちづくり条例

平成一七年一〇月二七日

条例第七一号

目次

前文

第一章 総則(第一条―第六条)

第二章 渋谷区まちづくり審議会(第七条・第八条)

第三章 渋谷区まちづくりマスタープラン(第九条―第十二条)

第四章 まちづくり推進地区(第十三条―第十五条)

第五章 景観計画の策定(第十六条―第十八条)

第六章 区民の発意の促進

第一節 まちづくり協議会の認定(第十九条―第二十一条)

第二節 わがまちルール(第二十二条―第二十六条)

第三節 建築協定(第二十七条・第二十八条)

第七章 まちづくりの支援(第二十九条―第三十二条)

第八章 公正・透明な都市計画決定

第一節 地区計画等の案等の申出(第三十三条)

第二節 都市計画の提案(第三十四条―第三十六条)

第三節 都市計画案の作成及び都市計画の決定(第三十七条・第三十八条)

第九章 まちづくり功労者表彰(第三十九条)

第十章 雑則(第四十条)

附則

渋谷区は、台地と河川が織りなす高低差のある変化に富んだ地形の上に成り立っています。明治以降、文教住宅都市として推移してきましたが、道路や鉄道等の都市基盤施設の整備によって、商業・業務地化が進み、生活文化を発信する副都心を有する区として大きく発展しました。

そして今日、都市の形成過程は、成熟期を迎えており、安全性と利便性はもとより、良好な景観や文化とにぎわいを合わせ持った魅力ある市街地形成が求められています。

渋谷区には、全国的に知名度の高い景観を有する場所があり、これらの維持と、より一層の魅力の向上を図る必要があります。現にある良好な景観を保全することのみならず、新たに良好な景観を創出する必要もあります。良好な景観を形成するためには、適正な制限の下に、調和した土地利用が図られなければなりません。

また、渋谷区は、文教住宅都市としてのまちと、渋谷副都心による商業・業務・交通拠点としてのまちの二つの性格を持っています。この二つのまちの調和のためには、土地の利用に当たり、公共の福祉を優先させるものとしなければなりません。

一方、二十一世紀は、地方自治の時代と言われています。渋谷区では、これまでの行政主導型のまちづくりに代わって、区、区民及び企業等が、相互に連携・協力して進める協働型のまちづくりを目指しています。この協働型のまちづくりをより確かなものとして推進していくためには、区、区民及び企業等の責務を明らかにし、まちづくりの理念と手続を定める必要があります。

私たちは、協働型のまちづくりを実践し、区のまちづくりに関する施策を計画的かつ体系的に進めることにより、渋谷区基本構想(平成八年渋谷区告示第十七号)が定める区の将来像を実現するため、ここに渋谷区まちづくり条例を制定します。

第一章 総則

(目的)

第一条 この条例は、まちづくりについての基本理念を定め、区、区民及び企業等の責務を明らかにするとともに、まちづくりの推進に関する必要な事項並びに区民及び企業等のまちづくりへの参画の手続を定めることにより、渋谷区基本構想の定める区の将来像の実現に寄与することを目的とする。

(基本理念)

第二条 区、区民及び企業等は、快適で多様な定住空間の形成、生活文化を発信する活力ある副都心の育成、にぎわいのある身近な生活空間の形成、人にやさしい環境の形成、豊かなみどりと良好な景観の形成及び災害に強く安全なまちの形成をまちづくりの目標とし、相互の理解、信頼及び協力の下に、協働型のまちづくりに取り組まなければならない。

(定義)

第三条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

 渋谷区まちづくりマスタープラン 都市計画法(昭和四十三年法律第百号。以下「法」という。)第十八条の二第一項の規定に基づき定められた都市計画に関する基本的な方針を含む、この条例の基本理念にのっとり定められた渋谷区のまちづくりに関する基本的な方針

 区民 区内に居住する者及び区内の土地又は建物に関する権利を有する者

 企業等 区内において事業を行うもの

 地区住民等 地区(区内の一部の地域をいう。)内に居住する者及び地区内において事業を行う者並びに地区内の土地又は建物に関する権利を有する者

 土地所有者等 区内において、土地の所有権又は建物の所有を目的とする対抗要件を備えた地上権若しくは賃借権(臨時設備その他一時使用のため設定されたことが明らかなものを除く。)を有する者

(区の責務)

第四条 区は、区民のまちづくりへの参画の機会を広げ、まちづくりについての意識を高めることに努めるとともに、区民によるまちづくりの活動を積極的に支援しなければならない。

2 区は、企業等によるまちづくりの活動が行われるときは、この条例の基本理念に基づき、企業等に適切な指導及び助言を行わなければならない。

3 区は、この条例の目的を達成するため、国、東京都、他の自治体及び関係機関への協力要請その他必要な措置を講じなければならない。

(区民の責務)

第五条 区民は、まちづくりの主体としてその役割を自覚し、積極的にまちづくりに取り組むよう努めなければならない。

2 区民は、渋谷区まちづくりマスタープラン(以下「まちづくりマスタープラン」という。)に定める目標及び将来像を理解し、区及び企業等と協働して、その実現を図るよう努めなければならない。

(企業等の責務)

第六条 企業等は、まちづくりマスタープランに定める目標及び将来像を理解し、積極的にその実現に寄与するよう努めなければならない。

2 企業等は、まちづくりの活動を行うときは、まちづくりマスタープランを遵守するとともに、近隣の住民に早期周知を図り、その理解及び協力を得られるよう努めなければならない。

第二章 渋谷区まちづくり審議会

(渋谷区まちづくり審議会)

第七条 区長の附属機関として、渋谷区まちづくり審議会(以下「まちづくり審議会」という。)を置く。

2 まちづくり審議会は、区長の諮問に応じ、次に掲げる事項について調査及び審議し、その結果を答申する。

 この条例によりその権限に属する事項

 前号に掲げるもののほか、区長がまちづくりについての基本的な事項又は重要事項として必要と認めるもの

3 まちづくり審議会は、まちづくりに関する事項について、区長に意見を述べることができる。

(まちづくり審議会の組織及び運営)

第八条 この章に定めるもののほか、まちづくり審議会の組織及び運営について必要な事項は、区規則で定める。

第三章 渋谷区まちづくりマスタープラン

(まちづくりマスタープランの策定及び変更)

第九条 区長は、この条例の基本理念にのっとり、まちづくりマスタープランを策定しなければならない。

2 区長は、社会情勢の変化等により、まちづくりの目標又は将来像を見直す必要が生じたときは、適時適切にまちづくりマスタープランを変更するものとする。

(まちづくりマスタープランの位置付け)

第十条 まちづくりマスタープランを渋谷区におけるまちづくりの基本方針とする。

2 区長は、まちづくりマスタープランを策定するに当たっては、渋谷区基本構想並びに法第六条の二の都市計画区域の整備、開発及び保全の方針その他関連計画等との整合を図るものとする。

3 区長は、まちづくりに係る区の各種計画にまちづくりマスタープランの内容を反映させるものとする。

4 区、区民及び企業等は、区内でまちづくりを実施するときは、まちづくりマスタープランを実現するよう努めるものとする。

(まちづくりマスタープランの策定又は変更手続)

第十一条 区長は、まちづくりマスタープランの策定又は変更に当たっては、区民及び企業等の意見を反映させるため、案の内容を公表し、意見交換会の開催その他必要な措置を講ずるとともに、あらかじめまちづくり審議会の意見を聴いた上で、渋谷区都市計画審議会(以下「都市計画審議会」という。)の議を経なければならない。

(まちづくりマスタープランに基づく施策の推進)

第十二条 区長は、まちづくりマスタープランの実現を図るため、次に掲げるまちづくりについての施策を策定し、これを実施するものとする。

 土地利用に関すること。

 市街地整備に関すること。

 安全で快適な交通環境の創出に関すること。

 生活しやすいまちづくりの推進に関すること。

 みどりと水・潤いのあるまちづくりの推進に関すること。

 都市環境の形成に関すること。

 都市景観の形成に関すること。

 都市防災の推進に関すること。

 前各号に掲げるもののほか、まちづくりを推進する上で必要と認められること。

第四章 まちづくり推進地区

(まちづくり推進地区の指定)

第十三条 区長は、まちづくりマスタープランに基づき、次の各号のいずれかに該当する地域において、まちづくりを重点的に推進する必要があると認める地区を、まちづくり推進地区として指定することができる。

 商業の中心として拠点的なまちづくりが必要な地域

 防災機能向上のためのまちづくりが必要な地域

 快適な住環境の形成のためのまちづくりが必要な地域

 良好な景観の形成のためのまちづくりが必要な地域

 安全・安心なまちづくりが必要な地域

 前各号に掲げるもののほか、区長が特にまちづくりの推進が必要と認める地域

2 区長は、前項の規定により、まちづくり推進地区を指定するときは、まちづくり審議会に諮問しなければならない。

(推進地区整備計画の策定又は変更)

第十四条 区長は、まちづくり推進地区において、まちづくりのための整備計画(以下「推進地区整備計画」という。)を策定することができる。

2 区長は、推進地区整備計画の案の策定に当たっては、地区住民等の意見を反映させるため、意見交換会の開催その他必要な措置を講じなければならない。

3 区長は、推進地区整備計画の案を策定したときは、その旨を公告し、当該公告の日の翌日から起算して二十一日間公衆の縦覧に供しなければならない。

4 地区住民等は、前項に規定する縦覧期間の満了の日までに、区長に対し、推進地区整備計画の案の内容について意見書を提出することができる。

5 区長は、前項の規定により意見書が提出されたときは、当該意見書に対する回答書を作成し、区規則で定めるところにより、意見書の要旨及び回答書の内容を公表するものとする。

6 区長は、推進地区整備計画を策定するときは、まちづくり審議会に諮問しなければならない。

7 区長は、推進地区整備計画を策定したときは、その旨を告示しなければならない。

8 第二項から前項までの規定は、推進地区整備計画の変更について準用する。

(推進地区整備計画の実現)

第十五条 区、区民及び企業等は、協働して推進地区整備計画の実現を図るよう努めなければならない。

第五章 景観計画の策定

(景観計画の策定又は変更)

第十六条 区は、良好な景観の整備及び保全を図るため、景観法(平成十六年法律第百十号)第七条第一項の景観行政団体となった場合には、同法第八条第一項の景観計画を、同法に定めるもののほか、次条の規定により策定又は変更するものとする。この場合において、同法第十一条に規定する景観計画の策定又は変更の提案について、同法に定めるもののほか、第十八条の手続により受け付けるものとする。

(景観計画の策定又は変更手続)

第十七条 区は、前条の景観計画を策定しようとするときは、区民及び企業等の意見を反映させるため、案の内容を公表し、意見交換会の開催その他必要な措置を講じなければならない。

2 区は、景観計画を策定しようとするときは、景観法第九条第二項の規定により都市計画審議会の意見を聴いた上で、まちづくり審議会の議を経なければならない。

3 区は、景観計画を策定したときは、その旨を告示し、公衆の縦覧に供しなければならない。

4 景観計画は、景観法第八条第五項から第七項まで及び第九項に定めるもののほか、同条第八項の規定により渋谷区基本構想に即するとともに、まちづくりマスタープランに適合するものでなければならない。

(一部改正…二四年三〇号)

5 前各項の規定は、景観計画を変更(区規則で定める軽微な変更を除く。)する場合について準用する。

(一部改正…二四年三〇号)

(景観計画の策定又は変更の提案)

第十八条 土地所有者等及び景観法第十一条第二項に定める法人のほか、当該法人に準ずるものとして、第十九条第一項の規定により区長が認定したまちづくり協議会は、区に対して景観計画の素案を添えて景観計画の策定又は変更を提案することができる。

2 前項の規定による景観計画の策定又は変更の提案(以下「計画提案」という。)は、景観法第十一条第三項に規定する要件を満たさなければならない。

3 計画提案をしようとするものは、景観計画の素案の作成に当たって、事前に区と協議するものとする。

4 計画提案をしようとするものは、計画提案を行うに当たっては、区規則で定める書類を区に提出しなければならない。

5 区は、計画提案が行われたときは、あらかじめまちづくり審議会に当該計画提案に係る景観計画の素案を提出し、諮問した上で、当該計画提案を踏まえて景観計画の策定又は変更をする必要があるかどうかを判断しなければならない。

6 区は、当該計画提案を踏まえて、前条の規定により景観計画の策定又は変更をしようとする場合においては、都市計画審議会に当該計画提案に係る景観計画の素案を提出しなければならない。

7 都市計画審議会及びまちづくり審議会は、必要があると認めるときは、当該計画提案をしたものを出席させ、説明を求めることができる。

8 区は、当該景観計画の策定又は変更をする必要があると認めるときは、その案を作成しなければならない。

9 区は、当該景観計画の策定又は変更をする必要がないと認めるときは、遅滞なくその旨及びその理由を、当該計画提案をしたものに通知しなければならない。

第六章 区民の発意の促進

第一節 まちづくり協議会の認定

(まちづくり協議会の認定)

第十九条 区長は、この条例の基本理念に基づき、地域におけるまちづくりを目的とする団体で、地区住民等で構成され、かつ、区規則で定める要件に適合するものは、当該団体をまちづくり協議会として認定することができる。

2 まちづくり協議会として認定を受けようとする団体(以下この条において「申請者」という。)は、申請を行うに当たっては、区規則で定める書類を区長に提出しなければならない。

3 区長は、第一項の規定による認定をするかどうかを判断するに当たっては、あらかじめまちづくり審議会に諮問しなければならない。

4 区長は、申請者をまちづくり協議会として認定したときは、申請者に対し、まちづくり協議会の認定書を交付するとともに、その旨を告示するものとする。

5 区長は、申請者をまちづくり協議会として認定しないときは、その旨及びその理由を遅滞なく申請者に通知しなければならない。

(活動報告)

第二十条 区長が認定したまちづくり協議会(以下「認定まちづくり協議会」という。)は、区長に対し、年度ごとに活動報告を行わなければならない。

(認定の取消し)

第二十一条 区長は、認定まちづくり協議会が、次の各号のいずれかに該当するときは認定を取り消すことができる。

 認定まちづくり協議会が認定の要件に適合しなくなったとき。

 認定まちづくり協議会から認定の取消しの申請があったとき。

 認定まちづくり協議会が解散の届出をしたとき。

 認定まちづくり協議会が、この条例の基本理念に著しく反した行為又は活動を行ったとき。

2 区長は、前項の規定により認定を取り消したときは、当該まちづくり協議会にその旨を通知するとともに、告示しなければならない。

第二節 わがまちルール

(わがまちルールの策定)

第二十二条 地区住民等及び認定まちづくり協議会は、区の方針及び施策並びにこの条例の基本理念にのっとり、自らの地区内で、地域特性に応じたまちづくりに関する自主的なルール(以下「わがまちルール」という。)を策定することができる。

2 わがまちルールは、次に掲げる事項を備えるものとする。

 わがまちルールの名称

 適用する位置及び区域

 適用する期間

 わがまちルールの目標及び方針

 わがまちルールの内容

 策定する理由

 前各号に掲げるもののほか、まちづくりに関する必要な事項

3 地区住民等及び認定まちづくり協議会は、第一項の規定によりわがまちルールを策定しようとするときは、事前に当該地区の地区住民等にわがまちルールを周知し、意見交換会の開催等により、当該地区の地区住民等と合意を図るよう努めるとともに、区と協議しなければならない。

(わがまちルールの登録)

第二十三条 区長は、前条の規定により策定されたわがまちルールが、区の方針及び施策並びにこの条例の基本理念を実現するために必要があると認めるときは、当該わがまちルールを区に登録することができる。

2 地区住民等及び認定まちづくり協議会は、わがまちルールを区に登録しようとするときは、区規則で定める書類により区長に申請しなければならない。

3 区長は、前項の規定による申請があった場合において、必要があると認めるときは、関係機関等の意見を聴かなければならない。

4 区長は、新たに登録の申請があったわがまちルールが、前項の意見及び既に申請又は登録されているわがまちルールと整合しない場合、新たにわがまちルールの登録を申請したもの(以下この条において「申請者」という。)にわがまちルールの変更を要請することができる。

5 区長は、わがまちルールの登録をしたときは、その旨を告示し、当該地区の地区住民等に周知するとともに、わがまちルールの適用期間中は公衆の縦覧に供しなければならない。

6 区長は、わがまちルールの登録をしないときは、その旨及びその理由を遅滞なく申請者に通知しなければならない。

7 区長は、次の各号のいずれかに該当するときは、わがまちルールの登録を抹消することができる。

 わがまちルールの登録を受けた地区住民等及び認定まちづくり協議会(以下この節において「登録者」という。)からわがまちルールの廃止の申出があったとき。

 わがまちルールの運用に支障があると認めるとき。

 わがまちルールの運用がなされていないと認めるとき。

8 区長は、わがまちルールの登録を抹消したときは、その旨及びその理由を遅滞なく登録者に通知するとともに告示しなければならない。

(わがまちルールの実現)

第二十四条 登録者は、自主的にわがまちルールの運用及び普及を図るために、わがまちルール運用会議(以下この条において「運用会議」という。)を設置しなければならない。

2 運用会議は、わがまちルールの適正な運用及び普及に努めなければならない。

3 区長は、運用会議に対し、定期的に活動報告を求めるものとする。

4 区民、企業等及び区は、わがまちルールの適用区域において、わがまちルールの実現を図るよう努めるものとする。

(わがまちルールの変更)

第二十五条 第二十二条及び第二十三条の規定は、わがまちルールの変更について準用する。

(期間の満了)

第二十六条 区長は、わがまちルールの適用期間が満了した場合は、その旨を告示し、地区住民等に周知しなければならない。

第三節 建築協定

(建築協定の目的及び内容)

第二十七条 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第六十九条の土地の所有者等が当該土地について一定の区域を定め、住宅地としての環境又は商店街としての利便を高度に維持増進する等建築物の利用を増進し、かつ、土地の環境を改善するため、その区域内における建築物の敷地、位置、構造、用途、形態、意匠又は建築設備に関する基準について、同条の建築協定を締結することができる。

(建築協定と他の法令との関係)

第二十八条 前条の建築協定の内容は、建築に関する法律並びにこれに基づく命令及び条例に適合するものでなければならない。

第七章 まちづくりの支援

(まちづくりに関する知識の普及及び情報の提供)

第二十九条 区長は、区民及び企業等に対し、法第三条第三項に定める都市計画に関する知識の普及及び情報の提供に努めるほか、まちづくりに関する知識の普及及び情報の提供に努めなければならない。

(まちづくりの専門家の派遣)

第三十条 区長は、区民に対し、必要があると認めるときは、まちづくりの専門家の派遣その他技術的支援を行うことができる。

(認定まちづくり協議会への支援)

第三十一条 区長は、認定まちづくり協議会から支援の申請があった場合は、区規則で定めるところにより、支援を行うことができる。

2 前項の規定により、支援を受けた認定まちづくり協議会は、区長に対して、区規則で定めるところにより、報告を行わなければならない。

(認定まちづくり協議会に対するまちづくりに関する情報の提供)

第三十二条 区長は、認定まちづくり協議会に対し、当該地域における、まちづくりに関する情報の提供を積極的に行わなければならない。

第八章 公正・透明な都市計画決定

第一節 地区計画等の案等の申出

(地区計画等の案等の申出)

第三十三条 法第十六条第三項の規定に基づく、区が条例で定めることができる地区計画等に関する都市計画の決定若しくは変更又は地区計画等の案の内容となるべき事項(以下これらを「地区計画等の案等」という。)を申し出る方法は、次項及び第三項のとおりとする。

2 法第十六条第三項に規定する者及び認定まちづくり協議会は、区規則で定める方法により、地区計画等の案等を区に申し出ることができる。

3 地区計画等の案等を申し出ようとするものは、事前に区と協議しなければならない。

4 区は、第二項の規定による申出を受けた場合は、あらかじめ都市計画審議会の意見を聴いた上で、当該都市計画の決定又は変更をする必要があるかどうかを判断し、当該都市計画の決定又は変更をする必要があると認めるときは、その案を作成しなければならない。

5 区は、当該都市計画の決定又は変更をする必要がないと認めるときは、遅滞なくその旨及びその理由を当該申出をしたものに通知しなければならない。

第二節 都市計画の提案

(提案の対象となる都市計画)

第三十四条 次条及び第三十六条の規定は、法第二十一条の二から第二十一条の五までに規定する都市計画の提案制度のうち、区が決定又は変更をする都市計画(第三十七条第八項を除き、以下「都市計画」という。)に係る提案手続等について必要な事項を定める。

(都市計画の決定又は変更の提案)

第三十五条 土地所有者等及び法第二十一条の二第二項に定める法人のほか、当該法人に準ずるものとして、認定まちづくり協議会は、区に対して都市計画の素案を添えて都市計画の決定又は変更を提案することができる。

2 前項の規定による都市計画の決定又は変更の提案は、法第二十一条の二第三項に規定する要件を満たさなければならない。

3 都市計画の決定又は変更を提案しようとするもの(以下この節において「提案者」という。)は、事前に区と協議するものとする。

(都市計画の決定又は変更の提案手続)

第三十六条 提案者は、都市計画の決定又は変更の提案を行うに当たっては、区規則で定める書類を区に提出しなければならない。

2 区は、提案者に対し、前項に掲げる書類以外の書類の提出その他必要な協力を求めることができる。

3 区は、第一項の規定により都市計画の決定又は変更の提案に係る書類が提出されたときは、法第二十一条の二に規定する事項並びに法第十三条その他法令に定める基準及びまちづくりマスタープランに適合するかどうかを審査しなければならない。

4 区は、前項の規定による審査の結果、適合しないと認めるときは、あらかじめ都市計画審議会に当該提案に係る都市計画の素案を提出し、その意見を聴いた上で、遅滞なくその旨及びその理由を提案者に通知しなければならない。

5 区は、第三項の規定による審査の結果、適合すると認めるときは、その旨を公告し、当該提案に係る都市計画の素案を当該公告の日の翌日から起算して二十一日間公衆の縦覧に供しなければならない。

6 区は、前項の公告の日の翌日から起算して十四日以内に、提案者の出席を求め、当該提案に係る都市計画の素案の内容についての意見交換会を開催し、区民及び利害関係人の意見を聴かなければならない。

7 区民及び利害関係人は、第五項に規定する縦覧期間の満了の日までに、区に対し、当該提案に係る都市計画の素案の内容について意見書を提出することができる。

8 区は、前項の規定により意見書が提出されたときは、速やかにその写しを提案者に送付しなければならない。

9 提案者は、前項の規定により意見書の写しの送付を受けたときは、当該意見書に対する回答書を区に提出しなければならない。

10 区は、前項の規定により回答書が提出されたときは、区規則で定めるところにより、意見書の要旨及び回答書の内容を公表しなければならない。

11 区は、この条に規定する意見交換会、意見書及び回答書の内容等を考慮し、見解を付して当該提案に係る都市計画の素案について都市計画審議会の意見を聴かなければならない。

12 都市計画審議会は、必要があると認めるときは、都市計画審議会に提案者を出席させ、説明を求めることができる。

13 区は、都市計画審議会の意見を踏まえ、当該提案に係る都市計画の決定又は変更に関する判断をしたときは、その旨を提案者に通知するとともに、当該提案に係る都市計画の素案の内容を公表しなければならない。

第三節 都市計画案の作成及び都市計画の決定

(都市計画案等の作成手続)

第三十七条 区は、法第十六条第一項の規定により、都市計画の案を作成しようとする場合において、住民等の意見を反映させるための必要な措置として、次項から第六項までに規定する手続を行わなくてはならない。ただし、区規則で定めるものについては、この限りでない。

2 区は、都市計画の素案を作成したときは、当該素案の内容を公表し、意見交換会の開催その他必要な措置を講じなければならない。

3 区は、都市計画の原案(前項に規定する手続を経たもので、次条第一項の都市計画の案となる以前の案をいう。以下同じ。)を作成したときは、当該都市計画の原案の内容を公表し、意見交換会の開催その他必要な措置を講じなければならない。

4 区は、都市計画の原案を作成したときは、次に掲げる事項を公告し、当該都市計画の原案に、当該都市計画の決定又は変更をしようとする理由を記載した書面を添えて、当該公告の日の翌日から起算して二十一日間公衆の縦覧に供しなければならない。

 都市計画の原案の内容のうち、種類、名称、位置及び区域

 縦覧場所

5 区民及び利害関係人は、前項に規定する縦覧期間の満了の日までに、区に対し、都市計画の原案の内容について意見書を提出することができる。

6 前項の規定にかかわらず、地区計画等に関する都市計画の原案の内容について意見書を提出することができる者は、法第十六条第二項に規定する者に限る。

7 区は、第五項の規定により意見書が提出されたときは、当該意見書に対する回答書を作成し、区規則で定めるところにより、意見書の要旨及び回答書の内容を公表するものとする。

8 区は、法第十五条の二第一項の規定により、東京都に対し、東京都が定める都市計画の案の内容となるべき事項を申し出るときは、前各項に規定する手続を経るよう努めなければならない。

9 区は、必要があると認めるときは、都市計画の変更の案を作成する場合について、前各項の手続によることができる。

(都市計画の決定又は変更手続)

第三十八条 区は、都市計画の決定又は変更をしようとするときは、法第十七条第一項の規定によりその旨を公告し、当該都市計画の案に当該都市計画の決定又は変更をする理由を記載した書面を添えて、当該公告の日の翌日から起算して十四日間公衆の縦覧に供しなければならない。

2 区民及び利害関係人は、前項に規定する縦覧期間の満了の日までに、区に対し、都市計画の案の内容について意見書を提出することができる。

3 区は、前項の規定により意見書が提出されたときは、当該意見書に対する回答書を作成し、区規則で定めるところにより、意見書の要旨及び回答書の内容を公表するものとする。

4 区は、法第十九条第二項の規定により、都市計画の案を都市計画審議会に付議するときは、都市計画の原案に係る意見交換会の概要を記載した書面並びに前項の意見書の要旨及び回答書の写しを添えなければならない。

第九章 まちづくり功労者表彰

(まちづくり功労者表彰)

第三十九条 区長は、区の良好な景観の形成その他まちづくりに著しく貢献したものに対し、その功績を表彰することができる。

2 区長は、前項の規定により表彰するときは、まちづくり審議会に諮問しなければならない。

第十章 雑則

(委任)

第四十条 この条例の施行について必要な事項は、区規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成十七年十一月一日から施行する。

(渋谷区建築協定条例の廃止)

2 渋谷区建築協定条例(昭和五十年渋谷区条例第三十三号)は、廃止する。

(建築協定に関する経過措置)

3 この条例の施行の際現に締結されている前項の規定による廃止前の渋谷区建築協定条例第二条の規定による建築協定は、第二十七条の規定により締結されたものとみなす。

(渋谷区地区計画等の案の作成手続に関する条例の廃止)

4 渋谷区地区計画等の案の作成手続に関する条例(平成元年渋谷区条例第三十四号)は、廃止する。

(地区計画等の案の作成手続に関する経過措置)

5 この条例の施行の際現に決定している前項の規定による廃止前の渋谷区地区計画等の案の作成手続に関する条例の規定による地区計画等は、第三十七条及び第三十八条の規定により決定したものとみなす。

(都市計画案の作成手続に関する経過措置)

6 この条例の施行の際現に法第十七条第一項の規定による都市計画の案の縦覧期間を満了している都市計画の案の作成手続については、なお従前の例による。

(都市計画マスタープランに関する経過措置)

7 この条例の施行の際現に存する法第十八条の二第一項の都市計画に関する基本的な方針として定めた渋谷区都市計画マスタープランは、第九条第一項の規定により策定したまちづくりマスタープランとみなす。

附 則(平成二四年条例第三〇号)

この条例は、公布の日から施行する。

渋谷区まちづくり条例

平成17年10月27日 条例第71号

(平成24年3月30日施行)

体系情報
第13章 築/第2節 まちづくり
沿革情報
平成17年10月27日 条例第71号
平成24年3月30日 条例第30号