令和3年第2回区議会定例会での発言

  • 更新日:
    令和3年6月2日

(令和3年6月2日(水曜日)、第2回区議会定例会本会議で述べた長谷部健区長の発言を掲載します)

 本日ここに、令和3年第2回渋谷区議会定例会を招集し、提出議案についてご審議をお願いすることとなりました。
 この機会に、当面する区政の課題についてご説明申し上げ、区議会及び区民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと思います。
 
 我が国の新型コロナウイルスの感染拡大は依然として予断を許さない状況にあります。東京都においては、本年1月8日に発出された2回目の「緊急事態宣言」が一旦3月21日に解除されたものの、再び感染者数が増加の様相を呈したことから、4月12日に23区と6市に「まん延防止等重点措置」が適用されました。しかし、感染の歯止めには結び付かず、感染力の強い変異ウイルスが急増するとともに医療の逼迫により、4月25日には3回目の「緊急事態宣言」が発出されました。
 区民の皆様には、引き続き大変なご苦労とご不便をお掛けする中、感染拡大防止に関して一方ならぬご理解とご協力を賜っておりますことに、心より感謝申し上げる次第です。
 
1 初めに、新型コロナウイルスのワクチン接種についてです。
 本区は、高齢者のワクチン接種について、集団接種の予約受付を5月10日から、接種を5月15日からそれぞれ開始したところです。予約受付初日においては、高齢者数に比して用意できた予約枠が不足していたこともあり、オンライン、電話ともに繋がりにくく、予約窓口においても混乱を来し、皆様に大変ご迷惑をお掛けしました。深くお詫び申し上げます。
5月17日からの予約受付については、集団接種の予約枠を大幅に増やすとともに、区のホームページで翌週以降にも十分予約枠が確保されていることの周知を図りました。さらに、地域に設けた予約窓口に区の管理職を増員配置して、ご来場頂いた皆様に迅速に対応させていただき、初日のように即座に予約枠が埋まり混乱するという事態には至りませんでした。
さらに、5月24日以降については、個別の医療機関で接種する予約枠を十分にご用意して丁寧に対応いたしました。
本区は、新型コロナウイルス感染症対策担当部の体制を強化するとともに、まずは高齢者のワクチン接種を速やかに完了させ、続く基礎疾患のある皆様への接種に円滑に移行できるよう、渋谷区医師会と綿密に連携を取り対応してまいります。
 
2 次に、コロナ禍における路上飲酒対策についてです。
「まん延防止等重点措置」や「緊急事態措置」による飲食店への営業時間短縮要請や休業要請のため、行き場を失った一部の来街者が、コンビニエンスストア等で缶ビールなどの酒類を購入し、路上や公園その他の公共空間で飲酒する光景が多く見られるようになりました。屋外であっても、マスクを外して大声を出せば、新型コロナウイルスの感染源である飛沫を周囲の人に浴びせてしまうことが、理化学研究所などの分析により解明されており、問題視されています。また、飲酒に伴うごみのポイ捨てや騒音、放尿等の迷惑行為も後を絶ちません。商店街や住民の皆様からは、多くの苦情を頂いています。
このため、本区では、東京都、警察及び地元商店街と連携し、夜間パトロール隊を編成して定期的に声掛けを行い、同時にごみの回収などの美化活動を行ってまいりました。また、区が委託して路上喫煙禁止を呼び掛けている「巡回指導・警備要員」による夜間巡回においても、路上飲酒の自粛要請を併せて行っています。加えて駅前大型ビジョンによる啓発情報の発信及びビジョンの夜8時以降の消灯、区ホームページやSNSによる情報発信、更には渋谷駅周辺のコンビニエンスストアや大型商業施設への啓発ポスターの掲出など、路上飲酒等による迷惑行為を防止するため、取り得る限りの対策を講じてまいりました。
今後も「緊急事態措置」あるいは「まん延防止等重点措置」の適用を受けた期間を中心に、感染症拡大防止及び街の秩序の維持に努めてまいります。
 
3 次に、教育における取組についてです。
「緊急事態宣言」の発出により、修学旅行や校外学習、運動会など、予定していた日程では実施することが困難となった行事もあります。しかし、学校行事は子ども達にとって、又とない貴重な経験の機会であり、学校生活における掛けがえのない思い出となるものです。私としても、教育委員会と連携し、時期を変更することで実施可能なものについては、延期して対応するように支援していきたいと考えます。
既に教育委員会では、学校行事の日程調整に伴い、小学校陸上記録会及び中学校陸上競技大会の中止を決定しています。その代替事業を含めて、子ども達の気持ちに寄り添い、できることを多角的に検討し、その思いを支えてまいります。
一方、学習面においては、今後、感染拡大により臨時休業や分
散登校になった場合に備えて、各学校が、いつでも速やかにオンライン学習を実施できるよう準備を進めているところです。
 
4 次に「渋谷区子育てネウボラ」についてです。
この夏完成する「渋谷区子育てネウボラ」には、区内7か所目となる「神南ネウボラ子育て支援センター」が開設されます。
施設の2階には、頭と体を使って自らが新たな遊びを作り出せるように大型遊具を設置したプレイルームと、子どもも保護者も一緒になって、廃材などの活用を通して自由な発想で創作活動を行うことができるアトリエを設けています。また、委託事業者が自主運営するカフェでは、スタッフが食を通じてアドバイスや利用者相互のコミュニケーションを豊かにする声掛けを行い、施設に集う人々の繋がりを創出します。
3階の「子育てひろば」には、乳児向けに木の素材を活かしたぬくもりが感じられる遊具や安心して親子でくつろぐことができる空間を演出し、気軽に子育ての相談ができる環境を整えます。
さらに、2階と3階を一体的に活用して様々な魅力あふれるイベントや講座を開催する予定です。また、この施設には「コミュニティ・コーディネーター」を配置し、利用者と子育てを応援する地域の多世代の方々や企業等を繋ぎ、子育てに関わる全ての人が交流できる場となることを目指していきます。
子育て世代だけでなく様々な人が関わり、子育てに関係する各部が一体となって、切れ目ない支援を推進していくことで「渋谷区子育てネウボラ」のコンセプトである「出会う、集う、語る、つながる。地域みんなで子どもを育てる。」街、渋谷を実現していきます。
 
5 次に「魅力ある公園整備計画」についてです。
区内には大小合わせて130の公園がありますが、約半数は
500平方メートル以下の小規模な公園であり、配置される施設や景観も特徴があるものとは言い難い状況です。
一方、公園は区民の皆様のコミュニティの増進やシティプライドの醸成を図る上で有効な公共空間です。私は、かねて公園をこれまで以上に区民から親しみを抱かれる魅力的な空間に変えていきたいと考えてきました。
そこで、区内の公園をより魅力的で、より良質なものに整備するために「渋谷区魅力ある公園整備計画」の策定を進めてきました。当該計画は、どの公園を、いつ、どのように整備していくのかという従来型の計画とは大きく異なり、一つ一つの公園を区民の皆様と共に創り育てていきたいという考えを敷衍し具体化していくものです。その方策として、公園のプラン作りに当たって区民参加によるワークショップを活用することなどを位置付けています。
今後は、来月に公表予定の当該計画に基づき、区民の皆様と共に魅力あふれる公園づくりを進めていきたいと考えています。
 
6 最後に、福祉について4点申し上げます。
(1)まず、福祉施設の開設についてです。
渋谷区初となる「看護小規模多機能型居宅介護事業所」や「認知症高齢者グループホーム」などを併設する「恵比寿西二丁目複合施設」、及び「特別養護老人ホーム」や「デイサービス事業所」を擁する「かんなみの杜・渋谷」の2施設については、多くの区民の皆様が待ち望んできたところですが、無事にオープンを迎え、順次利用が始まっています。利用される皆様から愛され親しみを持っていただける施設となるよう、運営事業者と共にしっかりと取り組んでまいります。
(2)次に、高齢者デジタルデバイド解消事業についてです。
 コロナ禍において、人とのコミュニケーション、役所の申請手続、買い物の支払いなどを非接触型のオンラインやキャッシュレスで行うことがますます重視され、デジタル機器を使用する必要性が更に高まっているものと考えます。
高齢者にスマートフォンを2年間無料で貸与する実証事業については、9月からのスタートに向け、現在参加者を募集しているところです。高齢者がスマホの様々な機能を日常的に使いこなせるようになることを目標に、手厚い支援を展開していきます。
そこで、新たな支援策の一つとして、デジタル活用支援員制度をスタートします。この制度は、区内在住・在勤・在学の18歳以上でデジタル機器を日常的に使用している人を対象に、高齢者に端末操作方法等を教えるためのスキルを習得する研修を実施し、高齢者のスマホを始めとするデジタル機器の操作を支援するデジタル活用支援員を育成するものです。
デジタル活用支援員には、区主催の「なんでもスマホ相談」の相談員や、スマホ講座の講師として活動していただくことで、地域の力を活用したサポート体制を構築しながら、高齢者デジタルデバイド解消事業を推進してまいります。
(3)次に、生活に困窮する方への相談窓口についてです。
コロナ禍が続く中、暮らしに関するお困り事について、日々多くの方が相談に来庁されています。
5月から生活福祉課は、北谷分庁舎での業務を開始しています。北谷分庁舎においては、隣接するハローワークや年金事務所とこれまで以上に連携を取りながら、様々な事情により、暮らしにお困りの方に寄り添った相談と支援を行っています。生活にお困りの事がありましたら、ためらうことなく相談窓口にお越しいただきたいと思います。
(4)最後に障がい者福祉についてです。
「シブヤフォント」の活動に参加している障がい者支援事業所が共同で、「しぶやの日」である4月28日に「一般社団法人シブヤフォント」の設立登記を行い、業務をスタートしました。
今後、自主的な運営により更なる活動の広がりを期待するとともに、区としても連携しながら、障がいのある方々への支援と理解促進を図ってまいります。
また、神宮前三丁目障がい者施設については、本定例会に施設建設工事請負契約の議案を提出しています。障がいのある当事者、家族、関係団体の思いが込められた施設として、令和6年12月の開設に向けて指定管理者と準備を進めてまいります。
 
7 以上、当面の課題について申し上げましたが、本定例会には、条例案9件、令和3年度一般会計補正予算案1件、契約案件1件、人事案件3件、その他議決案件1件、報告案件6件をご提案しております。
よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

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