サル痘について

  • 更新日:
    令和4年8月15日

【問い合わせ】地域保健課感染症対策係(電話:03-3463-2416)

サル痘は感染症法により「四類感染症」に分類されています。発熱や頭痛などの症状の後皮膚や粘膜に発疹が出る急性ウイルス感染症です。
潜伏期間は5~21日(平均7~14日)で、発熱、頭痛、リンパ節の腫れ、筋肉痛、倦怠感などが1~5日続いた後に発疹が出ます。最初に顔に発疹が出た後背中やおなかといった体の中心部、手足に広がります。
発疹は、最初は赤く平坦ですが、徐々に水疱、膿疱になり最後に痂皮(かさぶた)になり、痂皮がすべてはがれたら治癒します。発症から治癒まではおよそ2~4週間です。 発疹は皮膚だけではなく目や口、陰部など全身の粘膜にも出ます。
サル痘ウイルスには大きく分けて「コンゴ盆地系統群」、「西アフリカ系統群」の2種類の系統があり、コンゴ系統群は西アフリカ系統群に比べて重症化しやすい傾向があります。
令和4年5月からヨーロッパを中心に起きているサル痘流行は西アフリカ系統群によるもので、多くは軽傷ですが乳幼児など免疫力の低い人では重症化することがあります。また、今回の流行では発疹が全身ではなく一部の皮膚や粘膜に限られた例もあり、発疹の出る他の感染症との鑑別が困難な場合もあります。

原因と感染経路

サル痘はオルソポックスウイルス属サル痘ウイルスによる感染症です。 感染経路は、飛沫感染と接触感染です。具体的には、咳やくしゃみのしぶきを浴びる(飛沫感染)、発疹のある皮膚や粘膜に触る、トイレや風呂、タオル、シーツなどを共有し、発疹や体液や便に排出されたウイルスが直接粘膜に触れたり手を介して粘膜に感染する(接触感染・経口感染)です。
症状が出ている間(発熱~すべての痂皮がはがれるまで)は感染力があります。
令和4年7月時点で特に感染に注意が必要な場合は下記のとおりです。

  1. 発症 21 日以内にサル痘常在国やサル痘症例が報告されている国に滞在歴があった。
  2. 発症 21 日以内にサル痘常在国やサル痘症例が報告されている国に滞在歴がある者と接触(皮膚や粘膜との接触や1メートル以内での会話)があった。
  3. 発症 21 日以内にサル痘の患者又は1および2を満たす者との接触があった。
  4. 発症 21 日以内に複数または不特定の者と性的接触があった。

治療

治療は基本的には対症療法ですが、サル痘ウイルスに似た天然痘に対する治療薬の投与を研究目的で行う場合があります。
サル痘は感染症法における四類感染症で入院の義務はありませんが、これまで日本での発生がなく重症化率が不明であることから入院での治療が望ましいこと、治療薬の投与は入院を14日以上継続できる場合に限られています。

予防

  1. サル痘患者またはサル痘が疑われるときの感染対策
  • マスク着用を行い、咳エチケットを守り、手指衛生を行います。
  • 発疹が出ている間は発疹が出ている場所をガーゼや衣服で覆います。頭部は帽子、顔面はマスク、手袋や靴下などを着用し直接皮膚が出ないようにします。
  • 免疫不全者、妊婦、12 歳未満の小児との接触を控えます。
  • 発症中は他人の肌や顔との接触、性的接触を控えます。また、サル痘については性的接触による感染が指摘されていることから、症状が消失した後も、コンドームの着用等、性感染のリスク回避を心がけます。
  • タオルや寝具、食器の共用を避けます。
  • 患者が使用したリネン類や衣類は使い捨て手袋を着用して直接的な接触を避け、密閉できる袋に入れて洗濯機へ運び通常通り洗濯します。
  • 使用した食器は使い捨て手袋を着用し家庭用洗剤を使用して通常通り洗います。
  • 患者が使用した場所(ベッド、床、トイレ、風呂など)は使い捨て手袋を使用して清掃し、その後消毒薬で拭きます。消毒薬は、水回りは0.1%次亜塩素酸ナトリウム、水回り以外は76.9~81.4%消毒用エタノールか0.1%次亜塩素酸ナトリウムを使用します。
  • 患者が使用したティッシュや使い捨て手袋はビニールを二重にして捨てます。
  • 患者がいる部屋は十分換気するようにします。
  1. ワクチンについて

天然痘のワクチンである痘そうワクチンがサル痘予防にも有効です。日本では1976年以降痘そうワクチンの接種は行われていません。1974年生まれまでが痘そうワクチンを接種しています。
サル痘ウイルス曝露後4日以内に痘そうワクチンを接種すると感染予防効果が、曝露後4-14日で接種した場合は重症化予防効果があるとされています(CDC. 2021)。

感染症法に基づく報告

サル痘患者と診断した場合やサル痘の症状はないがサル痘ウイルスに感染している場合、サル痘により死亡したと判断した場合は、感染症法第12条第1項の規定による届出を直ちに最寄りの保健所へ行う必要があります。
また、サル痘を疑う患者を診察した場合は、当面の間「疑い例」として直ちに最寄りの保健所まで報告をお願いいたします。
詳細については下記リンク「東京都感染症情報センター届出基準および届出様式(疾患別)」、「サル痘に関する情報提供及び協力依頼について」をご参照ください。