集中豪雨等で路面が冠水すると、家屋等に流入することがあります。こうした浸水では、雨水だけでなく下水が逆流し病原性の細菌等で汚染されていることもあり、感染症を招く恐れもあります。浸水事故があった場合には、洗浄や、拭き取りにより十分汚れを除去して、乾かした後、消毒を行ってください。(消毒は、汚れがなく乾いた状態でないと十分な効果を発揮することができません。)
洗浄・消毒方法
1.汚水が付着した部分から汚染物質を取り除く
汚泥等の汚染物質は、細菌の増殖する栄養源となりますので、取り除くことが原則 です。水道水で洗い流すか、これができない場合には、雑巾などで水拭きし汚泥等を取り除いてください。その後、しっかり乾かすことが重要です。
2.消毒を行う(下表参照)
使用できる消毒剤は、対象により異なります。目的に応じた消毒剤を使用しましょう。なお、消毒剤は使用方法を誤ると人の健康を害するものもあります。使用に際しては説明書に従い十分に注意をして使用するようにしましょう。
消毒の仕方
消毒対象 | 消毒薬 | 調製方法 | 使用方法 |
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屋内(汚水に浸かった壁面や床、家財道具) | 0.1%塩化ベンザルコニウム(逆性石けん) (例)商品名:オスバン等(注) | 10%塩化ベンザルコニウム10ミリリットルに水を加えて1リットルとする。 | 泥などの汚れを洗い流すか、雑巾などで水拭きしてから、十分に乾燥させた後、薄めた液を浸した布などでよく拭く。 |
手指(後片付けなどで、汚染された箇所や土に触れた手指) | 0.1%塩化ベンザルコニウム(逆性石けん) (例)商品名:オスバン等(注) | 10%塩化ベンザルコニウム10ミリリットルに水を加えて1リットルとする。 | 汚れを石けんで洗ったあと、流水で石けんをよく落とし(石けんが残っていると殺菌力が低下します。)、洗面器などに入れた消毒液に手首まで浸し、30秒以上もみ洗いする。その後、乾いたタオルなどで、よくふき取る。 |
食器類(金属製の食器は腐食することがあります。) | 0.02%(200ppm)次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤でも可) (例)商品名:ピューラックス、キッチンハイター等(注) | 10%次亜塩素酸ナトリウム2ミリリットルに水を加えて1リットルとする。 | 食器等を水洗いした後、消毒液に5分以上浸し、自然乾燥させる。(家庭用塩素系漂白剤を用いた場合は、水ですすぐ。) |
(注)消毒薬を取り扱う際には、長袖、長ズボン、めがね、マスク、ゴム手袋などを使用し、皮膚や目にかからないように注意してください。また、皮膚についた場合は、水と石鹸でよく洗い流してください。目に入った場合は、水で15 分以上洗い流し、医師の診察を受けてください。使用する直前に希釈し、希釈濃度を守るとともに、他の消毒液や洗剤と混ぜないで使用してください。
3.乾燥させる
水分が多い環境は、細菌の増殖を招きます。浸水した個所は扇風機を利用するなどして乾燥させるようにしましょう。
(注)浸水時の消毒について(PDF 175KB)をご覧ください。
飲料水について
通常、水道水は圧力をかけて送水しているので汚水が侵入することはなく、水道を直結して使用している場合は安全です。しかし建物によっては、浸水事故の起こりやすい地下に受水槽を設置し建物に給水しているものもあります。浸水により受水槽の汚染が考えられる場合には、水質検査を実施するなど、安全を確保してから使用するようにしましょう。
食中毒・感染症の予防
水に浸かった食品や、停電により保存温度が保てなかった冷蔵・冷凍食品はできるだけ廃棄するようにしましょう。また、体に異常を感じた場合には、早めに医療機関を受診してください。
家庭で利用しやすい消毒剤とその使用方法
消毒剤は、汚れがあると消毒効果が減少します。汚れをよく水道水で洗い流すか、雑巾で拭いてから使用するようにしましょう。
お問い合わせ
生活衛生課事業係
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