ヘイトスピーチ対策について法整備を含む強化策を求める意見書

 近年、一部の国や民族あるいは特定の国籍の外国人を排斥する差別的言動(ヘイトスピーチ)が、社会的関心を集めている。
 昨年、国際連合自由権規約委員会は、「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約(人種差別撤廃条約)」上の人種差別に該当する差別的言動の広がりに懸念を示し、締約国である日本に対し、このような差別的言動に対処する措置を採るべきとの勧告をした。さらに、国際連合人種差別撤廃委員会も日本に対し、法による規制を行うなどのヘイトスピーチへの適切な対処に取り組むことを強く求める勧告を行っている。
 最近では、京都地方裁判所及び大阪高等裁判所において行われた、特定の民族・国籍の外国人に対する発言に関係する事件について違法性を認めた判決を、最高裁判所が認める決定をした。
 ヘイトスピーチは、社会の平穏を乱し、人間の尊厳を侵す行為として、それを規制する法整備がされている国もあり、2020年には、東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される我が国にとって、ヘイトスピーチを放置することは国際社会に対して信頼を失うことにもなりかねない。殊、渋谷区においては同競技大会会場のヘリテッジゾーンの一部を担うことから、その発信の意義を強く認識するところである。
 よって渋谷区議会は、国会及び政府においては、表現の自由に十分配慮しつつも、ヘイトスピーチ対策について、法整備を含む強化策を速やかに検討し実施することを強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成27年3月31日
渋谷区議会議長名
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
法務大臣 あて