○渋谷区ラブホテル建築規制条例

平成一八年六月二三日

条例第三一号

(目的)

第一条 この条例は、次世代を担う区民の健全育成を目指すとともに、安全で安心して暮らせるまち渋谷を形成し、快適なまちづくりを行う観点から、ラブホテルの営業を行う施設の建築に対し必要な規制を行うことにより、良好な生活環境及び教育環境の実現を目的とする。

(定義)

第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

 ホテル等 旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第二条第二項に規定するホテル営業、同条第三項に規定する旅館営業及び同条第四項に規定する簡易宿所営業(施設全体がシングルカプセル形態の簡易宿所営業を除く。)のための施設をいう。

 ラブホテル ホテル等のうち次のいずれかに該当するものをいう。

 専ら異性を同伴する客の利用に供する別表第一に定めるいずれかの施設

 別表第二に定める施設、構造及び設備のいずれかを有しないもの

(改正…二八年三二号)

 建築 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第十三号に規定する建築、同条第十四号に規定する大規模の修繕、同条第十五号に規定する大規模の模様替又は同法第八十七条第一項に規定する用途の変更(以下単に「用途変更」という。)をいう。

(同意申請)

第三条 ホテル等の建築をしようとする者(前条第三号に規定する建築に関する工事の請負契約の注文者若しくは請負契約によらないで自らその工事をする者又は工事を伴わずに用途変更をする者をいう。以下「建築主」という。)は、次に掲げる手続のうちいずれか最初に行う手続を開始する前に、あらかじめ区長に同意の申請(以下「同意申請」という。)をし、その同意を得なければならない。

 旅館業法第三条第一項の規定による許可の申請

 建築基準法第六条第一項(同法第八十七条第一項において準用する場合を含む。)の規定による確認の申請又は同法第六条の二第一項の規定による確認の申請

 都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第二十九条、第三十二条、第四十三条第一項、第五十三条第一項及び第六十五条第一項の規定による許可等の申請又は協議の申出

(一部改正…二八年三二号)

 その他区長が特に必要があると認めて指定するもの

(同意の要件)

第四条 区長は、建築主から前条の規定による同意を求められた場合において、次の各号に掲げるいずれにも該当するときは、同意をし、その旨を通知しなければならない。

 ラブホテルに該当しないとき。

 ホテル等を建築しようとする場所が別表第三に定める区域外であるとき。

(一部改正…二八年三二号)

(同意の制限)

第五条 区長は、建築主から第三条の規定により同意を求められた場合において、ホテル等がラブホテルに該当するとき又はホテル等を建築しようとする場所が別表第三に定める区域に該当するときは同意をしてはならない。この場合において、区長は同意をしない旨を通知しなければならない。

(一部改正…二八年三二号)

(渋谷区ホテル等建築審議会からの意見の聴取)

第六条 区長は、第三条の規定により同意を求められた場合には、第十二条に規定する渋谷区ホテル等建築審議会の意見を聴かなければならない。

(計画の公開)

第七条 建築主は、区規則で定めるところにより、当該ホテル等を建築しようとする敷地内の公衆の見やすい場所に、当該建築の概要を表示しなければならない。

2 建築主は、当該建築の計画について、当該ホテル等の敷地から周囲二百メートル以内の住民に対し説明会を開催し、その結果を区長に報告しなければならない。

(同意申請書の閲覧)

第八条 区長は、第三条の同意申請に関する図書について、閲覧の請求があったときは、区規則の定めるところにより、これを閲覧させることができる。

(同意を得たホテル等の変更)

第八条の二 第四条の同意を得たホテル等の施設、構造又は設備の全部又は一部を変更しようとする建築主は、第三条各号に掲げる手続が完了する前に、あらかじめ区長に同意申請をし、その同意を得なければならない。

2 第四条から前条までの規定は、前項の場合について準用する。ただし、区規則で定める軽微な変更については、第六条及び第七条第二項の規定の準用については、この限りでない。

(本条追加…二八年三二号)

(報告)

第九条 区長は、建築主に当該ホテル等の施設、構造及び設備に関する報告を求めることができる。

(一部改正…二八年三二号)

2 区長は、竣工後において所有者に当該ホテル等の施設、構造及び設備に関する報告を求めることができる。この場合において、区長は、あらかじめ所有者に誓約書を提出させることができる。

(追加…二八年三二号)

(立入検査)

第十条 区長は、前条第一項又は第二項に規定する報告その他通報を受けた場合は、この条例の施行に必要な限度において、職員にホテル等の敷地又は建築中若しくは完成後のホテル等に立ち入り、必要な検査を行わせることができる。

(一部改正…二八年三二号)

2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。なお、立入検査は犯罪捜査として認められたものと解してはならない。

(一部改正…二八年三二号)

(中止命令等)

第十一条 区長は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、当該ホテル等の建築について改善勧告をし、又は建築の中止を命じることができる。

 第三条又は第八条の二第一項の規定により同意申請をする場合において、虚偽の同意申請によりホテル等を建築し、又は建築しようとする者

(改正…二八年三二号)

 第四条(第八条の二第二項の規定により準用する場合を含む。次条において同じ。)の同意を得ないでホテル等を建築し、又は建築しようとする者

(改正…二八年三二号)

2 区長は、前項の規定による命令を行おうとする場合は、あらかじめ、建築の中止を命じようとする者に対して、意見を述べ、証拠を提出する機会を与えなければならない。

(追加…二八年三二号)

3 区長は、第一項の規定による命令を受けた者がその命令に従わないときは、その旨を公表するものとする。

(一部改正…二八年三二号)

(本項一項繰下…二八年三二号)

(禁止命令等)

第十一条の二 区長は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、当該ホテル等の使用について改善勧告をし、又は使用の禁止を命じることができる。

 第三条又は第八条の二第一項の規定により同意申請をする場合において、虚偽の同意申請によりホテル等を建築し、ラブホテルとして使用させ、又は使用させようとする者

 第四条の同意を得ないでホテル等を建築し、ラブホテルとして使用させ、又は使用させようとする者

2 区長は、前項の規定による命令を行おうとする場合は、あらかじめ、使用の禁止を命じようとする者に対して、意見を述べ、証拠を提出する機会を与えなければならない。

3 区長は、第一項の規定による命令を受けた者がその命令に従わないときは、その旨を公表するものとする。

(本条追加…二八年三二号)

(渋谷区ホテル等建築審議会)

第十二条 第六条の規定により区長から意見を求められた事項を審議するため、渋谷区ホテル等建築審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、委員七人以内で組織する。

3 委員は、次の各号に掲げる者のうちから区長が任命する。

 学識経験者

 関係行政機関の職員

 その他区長が適当と認める者

4 委員の任期は、二年とする。ただし、再任を妨げない。

5 委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

6 審議会は、必要があると認めるときは、関係者の出席を求め、説明又は意見を聴くことができる。

7 第二項から前項までに定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、区規則で定める。

(罰則)

第十三条 第十一条第一項又は第十一条の二第一項の規定による区長の命令に違反した者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

(一部改正…二八年三二号)

2 第十条第一項の規定による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、十万円以下の罰金に処する。

(一部改正…二八年三二号)

(両罰規定)

第十四条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従事者が、その法人又は人の業務に関し、前条各項に規定する違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して、それぞれ同条各項に規定する罰金刑を科する。

(委任)

第十五条 この条例の施行について必要な事項は、区規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、区規則で定める日から施行する。

(一八年規則一〇一号 一八・一二・一五施行)

(経過措置)

2 この条例の施行の際、現に存するホテル等(第三条各号に定めるいずれかの手続を開始し、かつ、ホテル等として営業を行うに至らない建築物を含む。以下同じ。)及び当該ホテル等でこの条例の施行の日以後に改築されるものについては、この条例の規定を適用しない。

附 則(平成二八年条例第三二号)

この条例は、平成二十八年十月一日から施行する。

別表第一(第二条関係)

(追加…二八年三二号)

一 ホテル等の外周に、又は外部から見通すことができる当該ホテル等の内部に、休憩の料金の表示その他の当該ホテル等を休憩のために利用することができる旨の表示がある施設

二 ホテル等の出入口又はこれに近接する場所に目隠しその他当該ホテル等に出入りする者を外部から見えにくくするための設備が設けられている施設

三 客が従業者と面接しないで機械その他の設備を操作することによってその利用する客室の鍵の交付を受け、従業者と面接しないでその利用する客室に入ることができる施設

四 宿泊の料金の受払いをするための機械その他の設備により客が従業者と面接しないで当該料金を支払うことができる施設

五 客の使用する自動車の車庫(天井(天井のない場合にあっては、屋根)及び二以上の側壁(ついたて、カーテンその他これらに類するものを含む。)を有するものに限るものとし、二以上の自動車を収容することができる車庫にあっては、その客の自動車の駐車の用に供する区画された車庫の部分をいう。以下同じ。)が通常その客の利用に供される客室に接続する構造を有する施設

六 客の使用する自動車の車庫が通常その客の利用に供される客室に近接して設けられ、当該客室が当該車庫に面する外壁面又は当該外壁面に隣接する外壁面に出入口を有する構造を有する施設

七 客が利用する客室がその客の使用する自動車の車庫と当該客室との通路に主として用いられる廊下、階段その他のホテル等に通ずる出入口を有する構造(前号に該当するものを除く。)を有する施設

別表第二(第二条関係)

(一部改正…二八年三二号)

(一表繰下…二八年三二号)

一 営業時間中に自由に出入りすることができ、フロント及びロビーを見通すことができる玄関

二 カーテンその他の見通しを遮ることができる物の取付けにより客との面接を妨げるおそれのない受付、応接の用に供する帳場又はフロント(以下「フロント等」という。)

三 自由に利用することができるロビー、応接室、談話室等の施設(以下「ロビー等」という。)

四 食堂、レストラン又は喫茶室及びこれらに付随するちゆう房、配ぜん室等の施設(以下「食堂等」という。)

五 会議、催物、宴会等に使用することができる会議室、集会室、大広間等の施設(以下「会議室等」という。)

六 フロント等から各客室に通じる共用の廊下、階段、昇降機等の施設で、宿泊又は休憩のために客室を利用する者が通常使用する構造

七 ユニットバス(バスと便所が製造工場で一体成型されたものをいう。)を備えた十八平方メートル以下の一人部屋の床面積の合計が、全客室の床面積の合計の三分の一以上である構造

八 ダブルベッド(幅一・四メートル以上のものをいう。)を備えた客室の数が総客室数の五分の一以下である構造

九 客室の外部に面する窓ガラスが透明ガラスであり自然光を遮へいするフィルム等が貼りつけていない構造

十 客の性的感情を刺激しない清な内装、照明、装置、寝台、寝具、装飾品等の内部設備

十一 青少年の健全育成及び附近の住民の生活環境を損なわない素朴な外観

2 前項第七号及び第八号に掲げる構造にあっては、総客室数が百以上のホテル等には適用しない。

3 第一項第九号において、区長がやむを得ないと認める場合は、区長が認める範囲内において要件を緩和することができる。

4 第一項第三号から第五号までに掲げる施設は、次に掲げる客室の収容人員の区分ごとに定める数値以上の面積を有しなければならない。

収容人員の区分

床面積

ロビー等

食堂等

会議室等

三十人以下

三十平方メートル

三十平方メートル

三十平方メートル

三十一人以上五十人以下

四十平方メートル

四十平方メートル

四十平方メートル

五十一人以上百人以下

客室の収容人員に一平方メートルを乗じて得た数値

客室の収容人員に一平方メートルを乗じて得た数値

客室の収容人員に一平方メートルを乗じて得た数値

百一人以上

百一平方メートル

百一平方メートル

百一平方メートル

別表第三(第四条、第五条関係)

(一表繰下…二八年三二号)

建築基準法で定める第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域及び第二種中高層住居専用地域

東京都文教地区建築条例(昭和二十五年東京都条例第八十八号)で定める第一種文教地区及び第二種文教地区

渋谷区ラブホテル建築規制条例

平成18年6月23日 条例第31号

(平成28年10月1日施行)