351 しほんちゃくしょくまつだいらさねつぐがぞうこうりんいん紙本著色松平真次画像 しほんちゃくしょくけいてきいんほういんきっけいたいけんがぞう紙本著色啓迪院法印菊渓泰軒画像所在地 広尾五丁目1–21 臨済宗・瑞泉山 香林院この画像は、香林院の開基とされる松平真次の肖像画です。没後百年を迎えるにあたって、真次より六代目の子孫である三河国奥殿藩三代藩主松平乗穏が、延享2年(1745)九月十四日にその姿を描かせて、菩提寺である香林院に納めたものです。この画像は、描かれた当初から当院に寄付されていたことがわかる、貴重な文化財であり、太刀の鞘や床几に至るまで家紋や文様が細部にこだわって描かれた画法は俊逸であり、高く評価することができます。〈区指定有形文化財 令和5年3月15日指定〉のりやす所在地 広尾五丁目1–21 臨済宗・瑞泉山 香林院この画像に描かれた人物は、岡本壽じゅぼんげんや品といい医術をもって江戸幕府に伝えた岡本玄冶から数えて三代目の子孫に当たります。啓迪院とは、岡本家が朝廷から名乗ることを許された院号です。また、菊渓は法名、泰軒は隠居した際の号です。画賛によれば、壽品の没後に子孫が描かせ、宝暦8年(1758に完成しました。ところが、安政2年(1855)の大地震で失われ、その後に完成したのがこの画像であります。江戸時代の名医の家系として著名な岡本家の一員の肖像画が今日に残る希少な肖像画であり、貴重な文化財であります。〈区指定有形文化財 令和5年3月15日指定〉
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