渋カツナビ2025
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なること。だから、「みんプロ」は「100人のおもしろい人に会う機会をつくる」を一つの理念にしているんです。子どもは「学校に行かなきゃいけない、行けない自分はダメだ」という考えで凝り固まっちゃう。でも一歩外に出ると、おもしろい人はいっぱいいる。いろんな好きや生き方、考え方に触れてほしいと思って、たくさんの人にかかわってもらうようにしてます。入江るの?中原援団」と呼んでいます。かかわり方はいろいろで、子どもたちに授業をしてくれる人もいますし、ただ遊びに来てくれる人もいる。それがなんどういうかたちでかかわってもらってい私たちは「ゲストティーチャー」や「応のきっかけになるかわからないけれど、100人中1人でもその子に刺さればラッキーだと思ってます。普通の人っていなくて。ど入江んな人でも、おもしろいところ、人と違うところって持っているよね。学校ではおとなしいけれど、プレーパークでは人が変わったようにイキイキしている子もいる。「渋谷どこでも運動場プロジェクト」(※2)という渋谷区の事業に、「渋あそ」が協力しているのですが、そのなかで活動のお知らせのためご近所にビラを配ります。そうすると、「子どももいないし、一人住まいだし、ご近所の人も知らないし」と外に出てこようとしない方が結構いるんですよ。恵比寿町会が最初にデモンストレーションでやった時に、それがわかって。いまでは、月に1回町会が公園で開催しています。そこでいつも協力してくださっているのは、町会役員の80歳トリオのおばさまたちなんですね。運動をしなくても座っていてくれるだけでいいんです。おしゃべりしたり、時々体を動かしたりして、子どもたちを見守ってくださってます。そうすると、通りがかりの一人住まいの方たちが声をかけてちょっと寄って、小1時間喋って帰る。それだけでその方も元気な顔になるんですね。昔、屋外に縁台を出して将棋を指しているおじさま方がいましたよね。あれが大事。子育てに悩んでバギーを押して歩いていると、「ちょって寄っていかない?」「お茶でも飲んでいきな!」と声をかけられて、一緒にお茶を飲みながら「大丈夫だよ。みんな通ってきたことだよ」とか話して、「私だけじゃないんだ」と思える。そういうまちになっていけば良いなと思う。子ども同士だけじゃなく、親同士だけでもなく、いろんな世代との斜めの関係ができるまちに。神代なにもしなくても、そこでゆっくり過ごしていられる。ちょっとまちに染み出している、陽だまりがある縁側みたいなところが必要だよね。※1―「渋谷区こどもテーブル」2016年11月に設立された。※2―「渋谷どこでも運動場プロジェクト」「子どもを育てる」というキーワードのもとに、食事を共有できる場を提供するほか、学習支援やワークショップを行い、あらゆる世代の交流を通して、子どもたちを地域で支える事業。地域と一体となって未来を担う子どもの健全育成を推進している。こどもテーブル事業の推進を目的とし、子どもの健全育成に取り組む団体への財政支援を行うため、子ども基金が渋谷区自身を「15㎢の運動場」と捉え、「運動することを、特別な行為ではなく、生活習慣の一部にしたい」という基本構想の実現に向けて区が行っている事業。くらしに身近な道路や緑道、人が行き交う場所を使ってスポーツや遊びを通じて体を動かしながら地域に住んでいる人がつながることのできる機会づくりを応援する。2024年11月、YCC代々木八幡コミュニティセンターにて――――23

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