たんだと思います。神代さんも子どもの問題に取り組んでいますね。フリースペース「よよぎゆうゆう」をはじめた動機はなんだったのでしょうか。神代私がやっているNPO法人東京少年少女センターの事務所を開くかたちで、8年前に「よよぎゆうゆう」をはじめました。1982年に設立したNPOの目的は、ひとりぼっちの子どもや“孤育て”をなくしたいということ。80年代は家でゲームをしたり、塾や習いごとが増えたり、子どもたちが外遊びをしなくなって公園から姿が消えていった時代です。同時に共働きの核家族が増えて、隣に住んでいてもお互い顔を知らず、地域の教育力がどんどん下がっていった。そうした中で「場所」と「時間」と「人」をどうつくるのか。場所も時間も簡単にはつくれないけど、人と人のつながりはつくっていけるのではと、年齢の異なる子どもの集団を一緒に育てていこうと、立ち上げたんです。代々木に事務所を構えていたのですが、一歩外に出ても子どもたちや親子の姿が見えない。学校帰りの子どもたちに、やたら挨拶すると怪しまれる。そこで思いきって事務所を改装し、親子でどうぞ自由に使ってくださいと、フリースペースにしたんです。編集部まずは、場所を開いてみたのですね。神代はじめは別に宣伝もせず、事務所前に看板だけ置いていました。その看板を見てふらっと来てくれた幼稚園生とその親が、好きにふるまえることを楽しんでくれたんです。部屋中にPP――― ●住所:代々木5-68-1はるのおがわコミュニティーパーク内●開園時間:10:00〜17:00(木曜休園)●電話:03-3481-9661●メール:info@harupure.net●ウェブサイト:https://harupure.net/写真提供/一般社団法人渋谷の遊びを考える会19活動紹介「渋谷で育つ子どもたちのためにより良い環境をつくりたい」という親たちが1998年4月に市民活動団体として結成。2004年常設プレーパーク「渋谷はるのおがわプレーパーク」を開園。2022年7月に一般社団法人化。同年9月に常設プレーパーク「えびすどろんこ⼭プレーパーク」を開園。はるのおがわプレーパーク「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーにしている常設のプレーパーク。屋外でどろんこ・水遊び・木工作やロープ遊びなどができる。プレーリーダーが常駐していて、彼らを中心に好奇心を刺激し遊びが広がるように空間をデザインしている。一般社団法人渋谷の遊び場を考える会
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