渋カツナビ2025
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座談会―――渋谷区には、子どもたちを地域で支える活動がたくさんあります。今回は、子どもたちが自由に発想しながら遊べるプレーパーク、親子のためのフリースペース、フリースクールを運営する3人に集まっていただき、どうしてそうした場づくりをはじめたのか、どんな課題があるのかを、お話いただきました。それぞれの活動や考えをとおして、地域にどんな場があったら良いのかを一緒に考えてみませんか?編集部みなさんそれぞれ、違ったかたちで子どもたちを支える活動をしています。どんなきっかけではじめたのか、教えていただけますか。「渋谷の遊び場を考える会」(以下「渋あ入江そ」)は、外遊びのためのプレーパークを運営しています。この活動をすることになったきっかけは、私が渋谷で子育てをすることに戸惑い悩んだことでした。4人目の子どもが生まれた時に体調を崩し、実家の長野でしばらく暮らしていたのですが、そこでは子どもたちは森の中で自由な野外保育をする幼稚園に通っていて、自然の中で遊べたんですね。でも渋谷に戻ってきた時、ここでどう子どもを育てたら良いのか真剣に悩みました。いろいろ探す中で出会ったのが代々木公園を拠点に活動している「原宿おひさまの会」という自主保育の会でした。「ここしかない」と参加して。よく遠出をする活動だったので、世田谷区にあるプレーパークをずいぶん使わせてもらいました。だから、渋谷にもこうした場所がほしいとずっと思っていたんです。子どもたちが学校を卒業して手が離れた時、おひさまの会で一緒だった仲間と1996年に「渋谷にもプレーパークをつくりたい」と活動をはじめ、市民団体として「渋あそ」が発足したのが1998年です。編集部2004年に開園した「渋谷はるのおがわプレーパーク」は、昨年20周年を迎えましたね。渋谷区のみなさんにとって欠かせない場所になっ「こういう場所がほしい」がはじまり子どもが地域のなかで育つにはどんな場があったらいいのだろう18入江洋子(いりえ・ようこ)さん一般社団法人渋谷の遊び場を考える会代表中原真理(なかはら・まり)さん一般社団法人R5mフリースクールみんなのプロジェクト学校代表理事神代洋一(かじろ・よういち)さんNPO法人東京少年少女センター理事長

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