渋カツナビ2025
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Caféもお互いに『そうだよね』って言い合える場所がすごく大事だって、みなさんおっしゃいます。例えば妻が認知症の夫は食事から着替えまで生活のことを全部やらなきゃいけない。そうすると、『下着はどう買ってる?』とか『奥さんが化粧したいと言っているんだけど』なんていう些細なことでも、『うちはこうしてるよ』とかいう話を聞くだけで違うんですよ。自分たちよりちょっと先に病気になった仲間とつながって話をいろいろ聞けば、『そっか、仲間もいるんだな』って、不安はなくならないけれど少し軽減する。それは若年じゃなくても同じだと思うんです。だけど若年性認知症の人たちってつながるところが本当に少ないんです」。現在Caféらぎ」1階にあるカフェで開催している。いつも来る人も新たに参加する人も、久しぶりな人もいる。だれが来てもOK。とにかくおしゃべりすることが大事なので、やることが決まっているわけじゃない。「だれかのお悩みについて『こんな時、みんなどうする?』って振ったり、区で認知症に関連マリエは「総合ケアコミュニティ・せせ「たんぽぽカフェ」や、富ヶ谷で多世代交流の場所「どんぐりとちびどんぐり」、「ひだまりガーデン」したニュースがある時はみなさんにお知らせしたり、『パレードがあるので参加できる人いる?』とか、そんな話はするけど基本は自由。『ちょこっと顔を見に来た』なんていうことが1ヶ月に1回でもあって、話せる場所があることがやっぱり大事だから」中島さんは「マリエ」の他に、認知症カフェなどいろいろかかわっている。「自分も年を重ねるということを考えると、まちの中にこうした行ける場所がいくつもあったほうが楽しいと思うんです。たんぽぽカフェもひだまりガーデンもどんぐりも、みんなの楽しい居場所になってたら良いと思います。『お茶飲むから来ない?』とか、家に呼ぶのも全部、居場所だから。なにも大勢集まる必要もないし、近所の人が2、3人でも良い。いまはなくなっちゃったけど、縁側ってそういう場所だったじゃない?」ここでふと腑に落ちる。このカフェも〝縁側〟なんですね。「そう、そうですよ」。Caféマリエ 若年性認知症本人・家族の会毎月第4日曜の13:30〜(毎年1月と8月はお休み)主に、総合ケアコミュニティ・せせらぎにて開催問合せ先:090-7236-7462(Cafeマリエ担当者)ボランティアさんと一緒に庭を散歩する若年性認知症のご本人中島珠子(なかじま・たまこ)さん手編みのマフの中にはボールが入っている。緊張している時、マフに手を入れて中のボールを握ると、とても安心する17

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