ママ食堂」もその一つ。ユニークなのはその名の通り、“子育てをするママたちのため”と掲げていることだ。渋谷区にはいくつかこども食堂があり、「恵比寿月に1回、平日昼にママたちは「景丘の家」にあるキッチン付きの部屋に集まり、料理をする。メニューは基本、ハヤシライスかお好み焼きで、出来上がったら真空冷凍し、その週の土曜日に景丘の家の1階で、予約者へ1食300円で手渡す。この時は、子どもたちも一緒に店番をする。ここは、子育てをする家庭が楽になるように体に優しい食事をつくって届ける、ママたちによるママのためのこども食堂だ。石本景子さんが恵比寿ママ食堂を立ち上げたのは、自身の経験がきっかけだった。広島でアナウンサーをしていた石本さんは、結婚を機に東京へ居を移す。2歳差の子どもたちの育児に追われ、自分の居場所がなくなったようでつらかった。子育て支援センターで人と話すのが息抜きだったが、2人の子を連れて家を出るのもひと苦労。居場所 1料理をして届ける時間が、日々の活力になる集まっておしゃべりしながら、料理をつくる。自分たちの行動が、だれかのためになる。その充足感が、ママにとって息抜きと活力になる。恵比寿ママ食堂12なにがあると、そこが居場所になるのでしょうか。渋谷区内の3つの場所を訪れ、聞いてみました。ここが居場所になっているわけ
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