― 続いて、大西さん。10年後に駅前広場が整備されますが道玄坂振興組合の理事を務められている大西さんとしては、この駅前広場をどのように活用したいですか?大西陽介:子供の頃からずっと工事が続いている渋谷駅しか見ていないため、工事が終わっている渋谷駅が想像できないのですが、先ほど申したようなエンターテインメントが公共空間に滲み出ているような、そういう取り組みはどんどんしていきたいと思います。また、ゆくゆくは歩行者天国など、大山街道エリアを歩かないと渋谷に来た感じがしないよね、っていうような街並みになってくれることを期待しております。― 先ほど伺いしました「渋谷アーカイブ写真展」ですが、継続的に開催していくためにどんなことに取り組みたいと考えていらっしゃいますか?大西陽介:この写真は父が洋服屋の店番をサボりながら、プラプラと渋谷の街を歩きながらなんとなく撮っていたものなのですが、今となれば貴重な街の財産になっていると思います。そういったものを掘り起こしたいですね。― 続いて、元エリマネの寄本さんにお伺いしたいのですが、持続的な街のにぎわいを演出するにはこのエリマネ活動が大変重要になってくるかと思います。これからエリマネにどんなことを期待されていますか?寄本健:仕組み化や空間を作ることはかなり進んでいると思います。使いやすく案内することは大事ですが、使う側もどういう風に使うのかちゃんと仕組みを理解した上でいいものを作っていかないといけない。エリマネと発信者、渋谷のビジョンとも重ねながら、三位一体でいいものを発信していけたらより良いものができるのではないかと思います。― 渋谷駅周辺の広告は渋谷のにぎわいを創出していくためにはとても重要なツールだと思います。10年後に駅前広場が整備されますと、渋谷の特徴でもある広告のあり方も変わっていくのでしょうか?寄本健:変わると思います。そもそも、広告が街の特徴なんていう街は他にありません。人の流れが変わって空間が変われば見え方も変わります。テクノロジーも進んでいきますので、今までのような平面的なものだけではなく、五感で感じられるような広告なども出てくるのではないでしょうか。発信していく方々とも一緒にそういったものを開発していくのはいいと思いますし、最終的にはそれがエコシステムの源泉になっていくので、とても大事なテーマだと思っています。「渋谷アーカイブ写真展2024」フライヤーデザイン38
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