提供/Shibuya Hikarie渋谷ヒカリエ アーバン・コアまた、再開発ビルや道路整備だけではなく、渋谷の課題解決のための開発も大切だと思っております。土地区画整理、鉄道事業、さまざまな計画を総合的に進めてきたからこそ、治水の安全度も上げながら再開発ができていると思います。再開発を総合的に進めていく中で、工事の工程管理をしっかりやっていくことが非常に大切となります。先ほど坂井代表からもありましたとおり、日々多くの方が利用している渋谷において、非常に難しい工事が錯綜しています。安全性を確保しながらかつ効率的に進めていくことを、鉄道事業者、ビル事業者、土地区画整理の方々、道路事業者合わせて、できるだけ早く、安全な基盤整理をできるように努めています。ここで、工事時間短縮のための工夫事例を紹介させていただきます。工事が始まる前に3次元の空間の中で何度もシミュレーションを行い、いかに短い期間で工事ができるかを検討した上で工事を始めるような取り組みをしています。VRを使い、実際に現場で作業する方に事前に体験していただいて、作業が可能かどうか、もっと作業工程が縮められるところはないか、を検証しながらやっていきます。こういったさまざまな工夫を行うことで、地下道の工事では40%ほど工期を短縮できました。このようなことを国道事業だけではなく、関係事業者と協力しながら進めているところです。― 渋谷は、さまざまな課題を多くの人が工夫して乗り越えてきた歴史があるのですね。では、次に渋谷駅周辺の将来像について皆さまにお話を伺っていきたいと思います。まずは、森地教授。渋谷駅周辺の将来像、そして展望などを教えていただけますか?森地教授:世界初のデザインコンセプト”アーバン・コア”は、従来の建物の中央ではなく、駅街区を超えて周辺を繋げます。渋谷が有名になったのはスクランブル交差点なんですよね。だけど、「それだけじゃなくて、世界に無二の魅力がある街・渋谷にしようよ!」というのがこの一連の努力だったと思います。渋谷ストリーム アーバン・コア29
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