○渋谷区景観条例

平成二四年三月三〇日

条例第二九号

目次

第一章 総則(第一条―第七条)

第二章 景観計画の策定等(第八条・第九条)

第三章 景観法に基づく行為の規制等(第十条―第十七条)

第四章 景観重要建造物等(第十八条―第二十一条)

第五章 景観協定(第二十二条)

第六章 景観整備機構(第二十三条)

第七章 景観アドバイザー及び景観審査会(第二十四条―第二十七条)

第八章 雑則(第二十八条)

附則

第一章 総則

(目的)

第一条 この条例は、景観法(平成十六年法律第百十号。以下「法」という。)の施行に関し必要な事項を定めることにより、渋谷区における良好な景観の形成を図り、多様な界わいが共存する魅力あるまちづくりを推進することを目的とする。

(定義)

第二条 この条例において使用する用語は、法の例によるほか、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

 区民 区内に居住する者及び区内の土地、建築物又は工作物に関する権利を有する者をいう。

 企業等 区内において事業を行うものをいう。

(基本理念)

第三条 良好な景観は、法第二条並びに渋谷区まちづくり条例(平成十七年渋谷区条例第七十一号)前文及び第二条の規定に基づき、渋谷区における多様な地域の特性に応じ、区、区民及び企業等が、各々の責務を果たし、協働することにより形成されなければならない。

(区の責務)

第四条 区は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、良好な景観の形成に関する施策を総合的に策定し、計画的に実施するものとする。

2 区は、前項の規定による施策の策定及び実施に際し、区民及び企業等の意見が反映されるよう努めるものとする。

3 区は、区民及び企業等の良好な景観の形成への自発的な取組を支援するよう努めるものとする。

(区民の責務)

第五条 区民は、基本理念にのっとり、良好な景観の形成に関する理解を深め、自ら良好な景観の形成に取り組むとともに、区が実施する施策に協力するよう努めなければならない。

(企業等の責務)

第六条 企業等は、基本理念にのっとり、区内で事業活動を行うに当たり、自ら良好な景観の形成に取り組むとともに、区が実施する施策に協力するよう努めなければならない。

(国の機関等との協議)

第七条 区長は、良好な景観の形成を総合的かつ効果的に推進するために必要があると認めるときは、国の機関及び他の地方公共団体に対し協議を求めることができる。

2 区長は、国の機関及び他の地方公共団体から、良好な景観の形成を推進するために必要な協議を求められたときは、これに応ずるものとする。

第二章 景観計画の策定等

(景観計画の策定等)

第八条 区長は、良好な景観の形成を総合的かつ効果的に推進するため、法第八条第一項に規定する景観計画(以下「景観計画」という。)を策定するものとする。

2 区長は、景観計画を策定又は変更しようとするときは、渋谷区まちづくり条例第十七条に規定する手続を経なければならない。

(景観形成特定地区)

第九条 区長は、法第八条第二項第一号の景観計画の区域(以下「景観計画区域」という。)内において、良好な景観の形成を推進する上で特に重点的に取り組む必要がある地域を、景観形成特定地区として定めることができる。

2 景観形成特定地区における法第八条第二項第二号の良好な景観の形成のための行為の制限に関する事項は、当該景観形成特定地区ごとに定めるものとする。

第三章 景観法に基づく行為の規制等

(届出事項等)

第十条 法第十六条第一項各号の行為をしようとする者は、区規則で定めるところにより区長に届け出なければならない。

2 法第十六条第七項第十一号の条例で定める行為は、次に掲げる行為とする。

 法第十六条第一項第一号から第三号までに掲げる行為(同項第二号に掲げる行為にあっては、区規則で定める工作物に係る行為に限る。)のうち、区規則で定める規模以下のもの

 仮設の建築物の新築、増築、改築若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更

 他の法令又は条例の規定に基づき、許可若しくは認可を受け、又は届出若しくは協議をして行う行為のうち、良好な景観の形成のための措置が講じられているものとして区規則で定めるもの

3 前項第一号の区規則で定める工作物及び規模は、景観計画区域内において定める区域ごとに定めることができる。

(特定届出対象行為)

第十一条 法第十七条第一項の条例で定める行為は、次に掲げる行為とする。

 建築物の新築、増築、改築若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更

 工作物の新設、増築、改築若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更

(事前協議)

第十二条 第十条第一項の規定による届出をしようとする者は、区規則で定めるところにより、あらかじめ区長に協議しなければならない。

2 東京都景観条例(平成十八年東京都条例第百三十六号。以下「都条例」という。)第二十条の規定により東京都知事に協議を要する行為については、前項の規定は、適用しない。

(事前協議の指導及び助言)

第十三条 区長は、前条第一項の規定による協議があったときは、当該協議をした者に対し、必要な指導又は助言をすることができる。

2 区長は、前条第一項の規定による協議があったときは、第二十四条の景観アドバイザー及び第二十五条の渋谷区景観審査会(以下この章から第六章までにおいて「渋谷区景観審査会」という。)の意見を聴くことができる。

(景観計画区域内における指導)

第十四条 区長は、法第八条第二項第二号の良好な景観の形成のための行為の制限に関する事項に適合しない行為をしようとする者又はした者に対し、当該行為の制限に適合させるため、必要な措置をとるよう指導することができる。

(勧告に係る手続等)

第十五条 区長は、法第十六条第三項の規定による勧告をしようとするときは、あらかじめ渋谷区景観審査会の意見を聴かなければならない。

2 区長は、法第十六条第三項の規定による勧告を受けた者が正当な理由なくその勧告に従わないときは、その旨を公表することができる。

3 区長は、前項の規定による公表をしようとするときは、当該勧告を受けた者に対し、意見を述べ、証拠を提示する機会を与えなければならない。

(変更命令に係る手続)

第十六条 区長は、法第十七条第一項又は第五項の規定により必要な措置を命じようとするときは、あらかじめ渋谷区景観審査会の意見を聴かなければならない。

(行為完了の届出)

第十七条 法第十六条第一項の規定による届出をした行為者は、当該行為が完了したときは、速やかに区長に区規則で定める完了の届出(当該行為を行う者が国の機関又は地方公共団体である場合にあっては、通知)をしなければならない。

第四章 景観重要建造物等

(景観重要建造物等の指定等)

第十八条 区長は、法第十九条第一項又は法第二十八条第一項の規定により景観重要建造物又は景観重要樹木(以下「景観重要建造物等」という。)の指定をしようとするときは、あらかじめ渋谷区景観審査会の意見を聴かなければならない。

2 区長は、景観重要建造物等を指定しようとするときは、あらかじめ当該建築物等の所有者及び権原に基づく占有者(以下「所有者等」という。)の同意を得なければならない。

3 第一項の規定は、景観重要建造物について、法第二十二条第一項の規定により許可をしようとするとき、同条第三項の規定により条件を付そうとするとき、法第二十三条第一項の規定により原状回復又はこれに代わるべき必要な措置をとるべき旨を命じようとするとき、法第二十六条の規定により管理に関する命令又は勧告をしようとするとき及び法第二十七条第一項又は第二項の規定により指定の解除をしようとするとき(法第十九条第三項の建造物に該当するに至ったときを除く。)について準用する。

4 第一項の規定は、景観重要樹木について、法第三十一条第一項の規定により許可をしようとするとき、同条第二項において準用する法第二十二条第三項の規定により条件を付そうとするとき、法第三十二条第一項において準用する法第二十三条第一項の規定により原状回復又はこれに代わるべき必要な措置をとるべき旨を命じようとするとき、法第三十四条の規定により管理に関する命令又は勧告をしようとするとき及び法第三十五条第一項又は第二項の規定により指定の解除をしようとするとき(法第二十八条第三項の樹木に該当するに至ったときを除く。)について準用する。

(景観重要建造物等の滅失等の届出)

第十九条 景観重要建造物等の所有者は、当該景観重要建造物等の全部又は一部が滅失し、毀損し、又は枯死したときは、その旨を区長に届け出なければならない。

(景観重要建造物等の所有者等の変更等の届出)

第二十条 景観重要建造物等の所有者等が変更したときは、新たな所有者等は、速やかにその旨を区長に届け出なければならない。

2 景観重要建造物等の所有者等は、氏名若しくは名称又は住所若しくは所在地を変更したときは、速やかにその旨を区長に届け出なければならない。

(景観重要建造物等の管理の方法の基準)

第二十一条 法第二十五条第二項の景観重要建造物の管理の方法の基準は、次のとおりとする。

 修繕は、原則として当該修繕前の外観を変更することのないようにすること。

 消火器の設置その他の防災上の措置を講ずること。

 滅失又は毀損を防ぐため、その敷地、構造及び建築設備の定期点検を行うこと。

 前三号に掲げるもののほか、区規則で定めるもの

2 法第三十三条第二項の景観重要樹木の管理の方法の基準は、次のとおりとする。

 せん定、病害虫の駆除その他の樹木の保全に必要な措置を行うこと。

 滅失又は枯死を防ぐため、樹木の育成状況を定期的に点検すること。

 前二号に掲げるもののほか、区規則で定めるもの

第五章 景観協定

(景観協定の認可等)

第二十二条 区長は、法第八十一条第四項の規定による景観協定の認可、法第八十四条第一項の規定による景観協定において定めた事項の変更の認可、法第八十八条第一項の規定による景観協定の廃止の認可及び法第九十条第一項の規定による一の所有者による景観協定の認可をしようとするときは、あらかじめ渋谷区景観審査会の意見を聴くことができる。

2 前項に定めるもののほか、景観協定について必要な事項は、区長が定める。

第六章 景観整備機構

(景観整備機構の指定等)

第二十三条 区長は、法第九十二条第一項の規定による景観整備機構の指定及び法第九十五条第三項の規定による景観整備機構の指定の取消しをしようとするときは、あらかじめ渋谷区景観審査会の意見を聴かなければならない。

2 前項に定めるもののほか、景観整備機構について必要な事項は、区長が定める。

第七章 景観アドバイザー及び景観審査会

(景観アドバイザー)

第二十四条 区長は、第十三条第二項の規定によりその事務とされた事項その他区長が必要と認める事項を処理させるため、景観アドバイザーを置くことができる。

2 前項に定めるもののほか、景観アドバイザーについて必要な事項は、区長が定める。

(審査会の設置)

第二十五条 良好な景観の形成を推進するため、区長の附属機関として、渋谷区景観審査会(以下「審査会」という。)を置く。

(審査会の所掌事務)

第二十六条 審査会は、区長の諮問に応じ、良好な景観の形成に関し、次に掲げる必要な事項を調査及び審議するとともに、区長に意見を述べることができる。

 事前協議の指導及び助言に関すること。

 建築行為等を行う者に対する勧告、変更命令等に関すること。

 景観重要建造物等の指定等に関すること。

 景観協定の認可、景観整備機構の指定等に関すること。

 前各号に掲げるもののほか、区長が良好な景観の形成について必要と認めること。

(審査会の組織等)

第二十七条 審査会は、学識経験者のうちから区長が委嘱する委員八人以内をもって組織する。

2 委員の任期は、二年とし、再任を妨げない。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

3 前二項に定めるもののほか、審査会の組織及び運営に関し必要な事項は、区規則で定める。

第八章 雑則

(委任)

第二十八条 この条例の施行について必要な事項は、区規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において区規則で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(二四年規則三三号 二四・六・一八施行)

 第七章及び第八章並びに次項の規定 平成二十四年四月一日

 第十二条及び第十三条の規定 公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において区規則で定める日

(二四年規則六九号 二五・一・一施行)

(渋谷区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)

2 渋谷区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例(昭和二十九年渋谷区条例第八号)の一部を次のように改正する。

(次のよう略)

(経過措置)

3 施行日から第八条の区の景観計画の効力が生じる日の前日までの間は、東京都が定めた景観計画(区の区域に係る部分に限る。)を区の景観計画とみなす。

4 施行日前に都条例第十条第一項の規定により東京都知事になされた届出(区の区域に係る部分に限る。)は、この条例の相当規定により区長になされたものとみなす。

渋谷区景観条例

平成24年3月30日 条例第29号

(平成25年1月1日施行)

体系情報
第13章 築/第2節 まちづくり
沿革情報
平成24年3月30日 条例第29号