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令和3年第4回区議会定例会での発言

更新日

2021年11月24日

(令和3年11月24日(水曜日)、第4回区議会定例会本会議で述べた長谷部健区長の発言を掲載します。)

令和3年第4回定例会 区長発言

本日ここに、令和3年第4回渋谷区議会定例会を招集し、提出議案についてご審議をお願いすることとなりました。
この機会に、当面する区政の課題についてご説明申し上げ、区議会及び区民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと思います。
 
1 初めに、新型コロナウイルス感染症対策についてです。
大きな流行となった新型コロナウイルス感染症の第5波は、4か月間猛威を振るい、8月中旬をピークに約9千人の区民が感染しましたが、11月に入り、新規感染者数の1日の届出数が7日間連続0人となるなど発生状況はようやく落ち着いてきました。
本区は、ワクチン接種について10月末までに70%を超える接種率を目指していましたが、区民の皆様のご協力を頂き、10月最終週の集計日には、接種率は74.2%に達し、その後も微増ながら接種は進んでいる状況です。
保健所の体制については、この冬に懸念される第6波に向けて、流行の規模に応じた人員強化を計画しており、また、ワクチンについても、3回目の接種に向けて、まずは「12月に接種対象となる方」に対して、接種券を送付したところです。接種券は今後も順次、送付し、追加接種に混乱が生じないよう、必要な体制を確保して取り組んでいきます。
一方、区独自の経済対策として、消費喚起事業や、飲食店を中心に感染対策グッズの支援などを行ってきましたが、経済活動の回復傾向やイベントなどの再開の兆しの中で、引き続き、感染防止対策をとりながら営業をしていただけるよう、飲食店に加えて理美容業やライブハウスなどにも支援対象を拡大し、感染防止対策を進めていきます。
また、国の経済対策については、給付金等の支援策に、迅速に対応できるよう準備しております。
区民の皆様には引き続き、「三つの密」リスクを回避する行動など、基本的な感染予防対策の徹底をお願いいたします。

2 次に、防災についてです。
10月7日夜に発生した千葉県北西部地震は、都内の一部地域で、東日本大震災以来となる最大震度5強を観測しました。この地震に直接起因する重度の人的被害や住宅倒壊などの被害を免れた反面、鉄道などのインフラが局地的に損傷し、鉄道の一時運休により複数のターミナル駅で人の滞留が発生しました。
本区では、幸いにして大きな被害は無く、地震発生の数分後から「渋谷区防災アプリ」及び「渋谷区防災ポータル」による情報発信を行うなど、区民等への情報提供を迅速に行ったところですが、一方で、渋谷駅周辺でタクシーを待つ人の行列が発生した映像がニュースで取り上げられました。
これを機に「帰宅困難者一時滞在施設の開設を判断するための明確な基準が必要」という課題が浮き彫りとなったことから、早速、渋谷駅周辺帰宅困難者対策協議会との意見交換の場を持ち、一時滞在施設の開設基準について検討を開始しました。今回のように、区内の震度が4程度であっても、鉄道の一部運休があった場合の対応策など、想定を細分化し、帰宅困難者対策及びこれに準じた対策を、より一層実情に応じたきめ細やかなものへとブラッシュアップしていきます。
なお、東京都も同様の課題認識の下、検討を開始していることから、東京都の動向も十分に注視し、連携を図ってまいります。

3 次に、教育における取組についてです。
本定例会に、渋谷区立渋谷図書館の廃止について、議案を上程いたしました
渋谷図書館では、空調設備が故障し、非常に古く修理もできない状態であるため、今日まで空調なしの開館を余儀なくされてきました。
このような状況から、この夏、サービスの継続を最優先し、スポットクーラー10台を設置し運営をしましたが、室温を下げるまでには至らず、館内が高温となる日もあり、スタッフにも体調不良を訴える者が複数出たため、8月17日から9月16日までの間、臨時休館としました。
現在は、予約本の貸出しと返却を行うサービススポットとして開館していますが、冬になれば室温が低下し、空調設備が故障したままでは、事業の継続も再び困難なものになります。
渋谷図書館は、建物自体も老朽化が進んでおり、今後の図書館事業の継続について、改修規模を含めて施設の状況や立地の特性等を総合的に検討した結果、大変残念ではありますが、令和3年度末に閉館することといたしました。
閉館後は、速やかに近隣の区有施設にサービススポットを開設し、地域の図書機能を維持します。また、今後の施設のあり方については、工事が極めて困難な当該敷地の特性を踏まえ「学校施設長寿命化計画」に基づく区立学校の改修・建て替えも視野に入れながら、魅力ある区民サービスをより効果的に提供できるよう検討していきますので、議員の皆様からも是非ご提言を頂ければと思います。

4 次に、区立中学校の部活動の支援についてです。
「渋谷ならではの部活動改革」の一環で、段階的な学校の負担軽減や生徒のニーズに応えていけるよう、地域部活動を実施する運営主体として、一般社団法人「渋谷ユナイテッド」を10月8日に設立しました。
このUNITEDという言葉には「合併した、連合した、力を合わせた」という意味がありますが、この渋谷ユナイテッドが、文字通り渋谷のコミュニティに「つながり」や「まとまり」を創り出し、互いに力を合わせてスポーツや文化活動を推進していくことを期待しています。
今月から9種目の活動がスタートし、生徒たちは他校生徒との交流を図りながら、思い思いの活動に取り組んでいます。参加した生徒からは「希望していた種目に参加することができて嬉しい」「丁寧に専門的なアドバイスをいただき参考になった」などの感想が寄せられています。
渋谷ユナイテッドは、こうした子どもたちの思いや夢を支援するため、引き続き、学校関係者や保護者のご理解と、多くのパートナーや関係者のご協力を頂きながら、事業運営を展開してまいります。

5 最後に、福祉について2点申し上げます。
まず、敬老祝い品の贈呈についてです。
当初は、75歳以上の高齢者の皆様に、2年ぶりに民生委員がお祝い金をご自宅にお届けする予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の第5波を受け、感染状況を注視しながら、ぎりぎりまで検討し、急遽、実施方法を見直しました。そのため、例年よりお待たせする結果となってしまいましたが、先月、金券付きのカタログギフトをお送りしました。
そして、今回も昨年同様、長引くコロナ禍における高齢者の皆様の生活実態を把握するため、商品の申込と併せて高齢者実態調査に回答していただく内容となっています。今後、お祝品の受け取りをされなかった方や、調査の回答から支援が必要と思われる方に対しては、民生委員や地域包括支援センターと連携し、コロナ禍で支援が必要な高齢者が取り残されることがないよう、丁寧に対応していきます。
次に、特別養護老人ホームでの面会制限の緩和についてです。
入所者の皆様がご家族と直接対面し、コミュニケーションを取ることは、心身の健康を保つ上でも重要です。緊急事態宣言が解除され、感染状況も落ち着いてきたことを受けて、各施設に対し、面会制限の緩和に向けた対応方針を示しました。ワクチン接種等の事前の確認や、面会時間・人数・場所などに配慮しながら、各施設において徐々に面会が実施されています。更なる緩和については、国からの通知や感染状況をみながら判断してまいります。

6 以上、当面の課題について申し上げましたが、本定例会には、条例案3件、令和3年度一般会計補正予算案1件、指定管理者の指定案件10件、認定案件2件、その他議決事項1件、報告案件1件をご提案しております。
よろしくご審議のほどお願い申し上げます

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